自動運転開発レースに負けても”食いっぱぐれない”理由と事例

アメリカのスタートアップ買収劇



これからする話は最近のアメリカ国内での出来事だ。


自動運転用に3次元(3D)マッピング技術を開発したスタートアップExplorer.aiが、小売店向けの「レジ無しチェックアウトシステム」を手掛けるStandard Cognition社に買収された。全く業種的な関連がないようだが、なぜか。

Standard Cognition社が開発するレジ無しチェックアウトシステムでは、AI(人工知能)が商品が店舗のどこにあり、顧客がどこにいて、手にしている商品は何かを天井に据え付けられたカメラで認識する。

このシステムの開発で同社がExplorer.aiの技術を活用したところ、こうした認識に必要なプロセスに掛かる時間が大幅に短縮したようだ。データ量が多くなる大型店であればあるほど、プロセスの短縮化の貢献度が高い。こうした理由からExplorer.aiの買収を決めたという。

この出来事における学びは、自動運転技術を開発している企業は「食いっぱぐれない」可能性が高いということ。自動運転に必要な技術は別な領域でも汎用性があるものが多く、例え自動車業界での開発レースに敗れても、別な業界から求められることがあるわけだ。


アメリカ国内ではなく、日本でも起こりえる話だ。


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