中国スタートアップの知行科技、自動運転レベル3の車両量産化へ 資金調達で開発加速へ

過熱する市場競争でどう差別化?



自動運転レベル3(条件付き運転自動化)の登場は、もうすでに驚くべきことではないのかもしれない。


自動運転レベル3とは、緊急時以外は車側のシステムが運転の主体を担う段階を指す。1〜2年前だと自動運転レベル3の技術については各メディアが大きく取り上げたが、日本や欧米メーカーは既にその技術を有しているとされており、世界の注目は完全無人での走行を実現する自動運転レベル4(高度運転自動化)や自動運転レベル5(完全運転自動化)に移行しつつあるという有識者もいる。

そんな中、中国のスタートアップ企業「知行科技」が資金調達を行い、年内にも自動運転レベル3の自動運転車の量産が実現する体制を構築することが2018年8月12日までに明らかになった。

これまで紹介した有識者などの見方を踏まえると、「自動運転レベル3の技術か…」と感じる人もいるかもしれない。しかし、注目すべきは「量産」というキーワードだ。スタートアップ企業が量産を実現したら、それはビッグニュースだ。

技術は日進月歩進んでいる。こうした中、他社の1年遅れの技術開発に取り組んでいても、なかなか市場競争の中で差別化は難しい。そんな中、「量産」で勝負するこうしたスタートアップ企業もある。決して技術レベルが高さだけで勝負が決まるわけではないことを感じさせるニュースとも言えそうだ。


【参考】自動運転レベルの定義については「自動運転レベル0〜5まで、6段階の技術到達度をまとめて解説|自動運転ラボ 」も参照。



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