国産衛星みちびき、自動運転の誤差を10cm以下に 2018年11月に活用スタート

ダイナミックマップの実用化加速へ


準天頂衛星システム「みちびき」の高精度測位サービスが2018年11月に始まる。正確な位置情報を提供するシステムは自動運転に必要不可欠な技術で、同サービスの開始によりダイナミックマップをはじめとした各種新技術の開発・実用化のスピードも一気に加速しそうだ。







みちびきは、準天頂軌道の衛星が主体となって構成されている日本の衛星測位システム。現在日本で利用されているGPSはアメリカが運用している衛星で、視界に入る衛星数が少ないなどの理由により電波が遮られ、安定したサービスを受けられなかった。みちびきはこれを補う形でこれまでに4機が打ち上げられており、このうち3機は常時アジア・オセアニア地域の各地点で見ることができるため、より正確で安定したサービスが提供可能になる。

■自動運転業界が受ける恩恵とは!?

自動車業界は、この高精度測位によってさまざまな恩恵を受ける。カーナビは精度数10センチメートルの高精度測位が可能となり、走行している車線や道路標識までより正確に把握できるようになる。また、すべての車両にみちびきの受信機を搭載することで、互いの自動車の位置を高精度に把握することも可能となる。センサー類が検知した情報にこれを付加することで、より自動運転が安全なものになる。

すでに実証実験や実用化も始まっている。三菱電機は、センチメーター級測位補強サービスを活用した自動運転車「xAUTO」の実証実験を山陽自動車道の一部区間で進めているという。また、NEXCO東日本は、冬期間の高速道路の除雪作業に利用する除雪車運転支援システムの開発を2013年から進めている。路面状態や視界が悪い中、設備や機器を壊さず除雪するには高度な運転技術と経験が必要だが、センチメーター級の測位精度が可能となることで「経験値10年分に相当」する技術と評価している。

横浜市を拠点とするジェネクストは、みちびきに対応したIoT機器(GNSS/3Gトラッカー)を独自に開発し、2018年4月から道路交通法違反自動判定サービスの提供を行っている。

このほかにも、自動運転トラクターを使ったIT農業や土木工事における測量など応用範囲は広く、みちびきを活用した新サービスや新ビジネスの誕生に今後拍車がかかりそうだ。







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