英アストンマーティン、3人乗りの「空飛ぶクルマ」お披露目 AI自動運転やEV技術搭載

ロールス・ロイスなどと提携



出典:アストンマーティン社プレスリリース

英自動車メーカーのアストンマーティンは2018年7月16日、垂直離着陸機能を備えた3人乗りの空飛ぶコンセプトカー「Volante Vision Concept(ヴォランテ・ビジョン・コンセプト)」を発表した。

「飛んでいる」という意味を持つ「ヴォランテ」の名が冠されたコンセプト機は、豪華な空の旅の実現を目指し、英クランフィールド大学やロールス・ロイスなどと提携して製作した高級モビリティソリューション。航空宇宙、電動化、自動運転の最新技術を搭載している。アストンマーティンのシグネチャーデザインを最大限に活用した外観は、まるでSFの世界に迷い込んだような錯覚を受ける。


将来的に、現在開発を進めている市販モデルの自動運転EV(電気自動車)のノウハウを導入し、都市間をスムーズに移動できる高速かつ効率的な空の移動を可能にすることで、渋滞などに悩まされる自動車の代替移動手段となることを目指す。

高級スポーツ車メーカーで知られるアストンマーティン。創業から100年以上の歴史を持つ老舗だが、モータースポーツへの投資などで経営母体が目まぐるしく変遷している。1980年代に米フォード傘下に収まったが、フォードの経営悪化から2007年に投資家グループに売却された。2013年からは独ダイムラーと提携している。

過去に製造出荷した車両をレストアする事業に力を入れる一方で、ジュネーブモーターショー2018では自動運転レベル4(高度運転自動化)の技術を搭載した最新のEV車を発表している。伝統を一貫して守り抜く高級スポーツカー路線と、自動運転に代表される次世代技術の融合が生み出すユニークな空飛ぶクルマは、新しい航空産業においても異色の存在になりそうだ。

【参考】空飛ぶクルマについては「空飛ぶクルマ、2020年代に日本でも 自動運転で免許不要に Cartivatorも開発|自動運転ラボ 」も参照。



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