自動車国際認証機関テュフ・ラインランドの日本法人は2019年11月14日までに、今後拡大するCASE(コネクテッド、自動運転、シェア・サービス、電動化)市場に対応するため、車載関連製品の試験所能力を強化すること目的として、自動車産業に特化したモビリティー技術開発センター(MTC)を愛知県知立市に新設することを発表した。
MTCでは、車のシステムの制御を担う車載ECU(電子制御ユニット)や車の安全を保つために必要な車載電気・電子機器のEMC(電磁両立性)試験や、スマートキーレスなどSRD(短距離デバイス)の無線試験を実施するという。
なおEMC試験では電波干渉を防ぐためのEMI(電磁妨害性)試験と、周囲の電磁波からの耐性を確認するEMS(電磁耐性)試験の両方を含むという。
最近では車の電子化の進行により、電磁波を発する部品を占める割合が高くなっている。そのため、車の発する電磁波によって他の車に不具合を生じさせたり、周りの電磁波によって自分の車が不具合を生じたりすることのないよう、試験での確認が重要となっている。
■CASEに必要なデバイス、2030年には13兆円規模に
電子情報技術産業協会(JEITA)によると、CASEに必要なデバイスは、年平均10.8%で増加しており、世界の生産額は2017年の3兆5000億円から2030年には13兆3000億円へと約4倍になると予想されている。
特にECUは走行安全制御やボディー制御、情報制御などの目的で使われ、自動運転やADAS(先進運転支援システム)開発を支えている。CASE市場の成長に伴い、こうしたデバイスの需要は今後も増加していく。
【参考】関連記事としては「CASEとは? 何の略? 意味は? 自動運転、コネクテッド、シェアサービス、電動化」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) November 1, 2018