マーケティング調査を手掛けるデロイトトーマツグループ(本社:東京都千代田区/CEO:永田高士)は交通手段に関する消費者調査を実施し、日本版MaaSの可能性についてまとめたレポート「MaaSがもたらすモビリティ革命」を2019年6月23日までに発表した。
調査は、東京や大阪などの中核都市と地方都市で公共交通機関を利用する5000人に対し、インターネットで実施した。
■地方は公共交通不足、都市部は混雑とラストワンマイルが課題
公共交通機関について不便さを感じることについては、地域に関わらず「自動車がないと生活できないため不便である」という回答が最も多かった。地方都市部の回答者でそう答えた人は76.2%に上り、マイカー依存率の高さが現れている。
地方都市部ではほかの設問でも、「電車/地下鉄/バスの駅等、よく使う公共交通機関まで徒歩しか手段がなく不便である」では35.1%、「公共交通機関の本数が少なく待ち時間が長い」では42.6%、「公共交通機関の最終運行時刻が早い」では39.6%に上った。
■地方は「効率化」、都市部は「付加価値」がMaaS普及のカギ
レポートでは日本のMaaSが今後向かうべき方向性を提案している。
地方都市では公共交通不足が大きな課題となっているため、利便性と収益のバランスを取った「効率型MaaS」が求められるという。スマートシティなどの都市計画も含めた地域ぐるみの取り組みを進めていくことが効果的だとしている。
都心部では移動に付加価値をつけた新しいサービスの需要が高いという。サブスクリプション(定額)サービスやアクティビティとの連動サービスなど、今までにない価値観を生むサービスが求められるとしている。
【参考】関連記事としては「MaaSとは? 読み方や意味・仕組み、サービス・導入事例まとめ|自動運転ラボ」も参照。
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