自動運転車「ゆっくりカート」の運行、管理の手間を大幅軽減!実証実験スタート

KDDIが開発した国内初のシステムを使用



出典:KDDIプレスリリース

愛知県春日井市と名古屋大学、KDDI、KDDI総合研究所の4者は2021年6月25日までに、自動運転車「ゆっくりカート」の運行管理の実証実験を開始した。

報道発表によれば、複数予約の運行経路設定や相乗り調整を自動で行う運行管理システムを利用しており、こうした自動運転車向けの運行管理システムは日本国内では初となるという。







ちなみに実証実験は春日井市の高蔵寺ニュータウン地区で行われ、この実証実験は同地区を新たなモビリティサービスで活性化するための「自動運転×MaaS実証企画」の第2弾として実施されるという。

■実証実験で使用される「ゆっくりカート」とは?

実証実験では、名古屋大が開発した自動運転車「ゆっくりカート」に、KDDIとKDDI総合研究所が開発した運行管理システムを搭載し、8月27日にかけて走行実験を行う。

ゆっくりカートは、ヤマハ発動機の電動ランドカーをベースに名古屋大学が開発した車両だ。地中に誘導線に沿って走行する誘導線方式ではなく、高精度3次元地図を利用するなどし、誘導線が埋設されていない公道を低速走行できる。

■新たな運行管理システムで手間が大幅に削減!

実験が行われる高蔵寺ニュータウン地区では、まち開きから50年以上が経過し、初期入居住民の高齢化が進んでいる。そんな中、路線バスの本数も減り、運転免許証の返納後の移動手段に不安を抱える人が増えている。

こうした状況の中、これまでも4者は地区内の移動を支援する自動運転サービスの実証実験を行ってきたが、ユーザーの乗車希望に合わせて運行経路や運行時間をその都度設定することに手間がかかり、時間枠ごとの乗車は1組だけとなっていた。

そこで今回から用いる運行管理システムが役立つ。オンデマンド走行を行うゆっくりカートの乗車予約管理や配車調整、運行経路の設定、自動運転システムへの登録などが自動化されることで、車両オペレーターの大幅な負担軽減が期待できるわけだ。

そして乗客はあらかじめ決められた128カ所の停留所に加え、運行ルートの範囲内であれば任意の場所での乗降も可能となる。乗客が承諾する場合は、運行ルート途中での相乗りも可能だという。

■【まとめ】実用化に向けた大きな一歩

実証実験を実施する度にサービス内容や運行体制が工夫・拡充されていけば、自動運転移動サービスやMaaSサービスは実用化に耐えうるレベルへと進化していく。まさに今回の新たな運行管理システムの導入は、実用化に向けた大きな一歩であると言える。

実証実験は8月後半まで行われる予定で、その後、どのような成果が発表されるのか、いまから注目しておきたい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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