トヨタ自動車(本社:愛知県豊田市/代表取締役社長:豊田章男)は2021年2月10日午後、2021年3月期の第3四半期(2020年4〜12月)決算を発表した。
売上高に相当する営業収益は前年同期比15.0%減の19兆5,252億5,500万円、営業利益は同26.1%減の1兆5,079億2,200万円、純利益は同14.1%減の1兆4,680億6,400万円で、依然として黒字を確保している。
2021年3月期の通期見通しでは、最終利益は同前年同期比6.7%減の1兆9,000億円になると予想している。トヨタ・レクサスの販売台数はコロナ禍によって急速に落ち込んだ昨年2〜5月頃から、海外含め回復傾向にあることも説明された。
■近執行役員「変革を加速させてまいります」
決算説明を行った近健太執行役員は「将来向けた種まきをしっかりと継続し、変革を加速させてまいります」と語った。CASE(コネクテッド・自動運転・シェアリング/サービス・電動化)を意識した発言とみられる。
質疑応答では、自動車向けの半導体が不足傾向になっていることの影響についての質問があり、生産に影響はないものの将来的なリスクがあることを踏まえ、半導体の製造会社を含めてサプライヤーと密にコミュニケーションを取り、状況を注視していると回答した。
生産に影響が出ていない理由としては、仕入れ先と中長期的な計画を共有していることや、1〜4カ月程度の在庫を保有していることなどを挙げた。車載向け半導体は、ADAS(先進運転支援システム)やコネクテッド機能を搭載した車両でも多く必要とされる。
軽自動車の電動化についての質問では「当然、進めないといけないと思います」とした上で、トヨタが保有する電動化の要素技術をグループ企業内で共有するとし、「グループの総合力を生かしていく」と述べた。
【参考】関連記事としては「トヨタ社長、Woven City着工日「2月23日にしたい」 自動運転など向けに地上に3本の道 決算会見」も参照。
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