オランダの位置情報テクノロジー企業TomTom(トムトム)は2020年10月8日までに、高級スポーツカーメーカーの伊マセラティに対し、地図の自動更新機能やナビソフトウェア、コネクテッドサービスなどの車載インフォティメントシステム用のサービスを提供すると発表した。
TomTomがマセラティのグローバルサプライヤーとして契約した形だ。
TomTomのインフォティメントシステム用のサービスの搭載は2020年10月からの見込みで、まずミディアムセダンの「ギブリ」やSUV(多目的スポーツ車)タイプの「レヴァンテ」などの車種で搭載されるようだ。ちなみにスーパーカーMC20などでは2021年からの提供開始となるという。
TomTomの自社サービスがOEMメーカーに新たに搭載されることが決まったという今回の発表は、TomTomの勢いを如実に感じさせるものだ。
■自動運転分野に力を入れているTomTom
そんなTomTomは自動運転の分野に力を入れている。
2015年に自動運転向けの高精度のマップ「TomTom HD Map」の発売を開始しており、その後、道路の勾配や速度制限など、道路予測に効果的な情報を盛り込んだ「TomTom ADAS Map」も発表している。
2019年にはデンソーと提携し、自動運転車向けソフトウェアプラットフォームの共同開発を進めていることでも知られる。
ちなみにマセラティは現在は自動運転レベル2(部分運転自動化)の機能を車両に搭載しており、いずれはレベル3へと進化させる計画も過去に発表している。こうした進化においてTomTomの技術やサービスは非常に貢献するとみられ、協業していくことが予想される。
【参考】関連記事としては「AI自動運転用地図データ、どこまで作製は進んでいる?(深掘り!自動運転×データ 第9回)」も参照。