5G、MaaS、AI…ソフトバンクとMONET、大阪府と協定!自動運転実証も視野?

府立学校でMaaSの出前授業も!



ソフトバンクはトヨタとともにMONET Technologies(本社:東京都港区/代表取締役社長:宮川潤一)=モネ・テクノロジーズ=を設立し、MaaSや自動運転などの次世代モビリティサービスの推進に取り組んでいる。そんなMONET Technologiesが2019年12月6日までに、ソフトバンクとともに大阪府と包括連携協定を締結したと発表した。


連携協定は、両社のMaaSやAI(人工知能)、5Gなどの知見を活かして8分野において協働するというもの。その8分野は具体的には「地域活性化」「産業振興」「子ども」「府政のPR」「雇用」「健康」「環境・農業」「防災・防犯」だ。

この8分野においてはモビリティ領域に関するものもあるので、そうした取り組みを中心に具体的な連携事例を紹介していきたい。

■MaaSや5Gの知見で行政のICT化を支援

この協定における連携8分野で一番目に挙げられているのは「地域活性化」だ。その主な連携事例として「スマートシティの実現に向けた協力」がある。ソフトバンクとモネ・テクノロジーズは大阪府の地域が抱える課題解決に向けた取り組みに参画し、それぞれの知見や技術を活かした実証実験などを提案するという。

特に注目は行政のICT(情報通信技術)化に向けた人的支援だ。企業側から専門知識を持つ人材を大阪府に派遣し、ICTの知識普及と推進に協力する形だ。MaaSや5G、AIなどの先端技術の紹介も行い、スマートシティでどのようにMaaSを展開していくべきか、ともに案を考えていくものと考えられる。


■大阪での実証実験の取り組みを支援

大阪府は実証事業都市として実証環境の充実と強化を図り、大阪市や大阪商工会議所とともに「実証事業推進チーム大阪」を組織している。今回ソフトバンクはこの組織と連携し、大阪で実証実験を行う事業者に対してソフトバンクの5GやIoTなどに関する知識やノウハウを提供するという。

5Gを活用した実証実験としては自動運転の試験走行などが考えられる。今後大阪で実施される実証実験はソフトバンクの技術を活用し、高速通信が可能な状況下で実用化に向けたより高度が技術の検証が可能になりそうだ。

■MaaSに関する出前授業を府立学校で

連携8分野の3つ目には「子ども」を掲げており、連携事例としてはモネ・テクノロジーズが持つMaaSに関する知見などを活かし、府立学校で出前授業を実施することが紹介されている。

■【まとめ】次世代サービスの受容性向上にも寄与

次世代技術をうまく活用し普及させていくためには官民協働の取り組みが必要になる。そういう意味でも今回の両社と大阪府の取り組みは注目だ。大阪でさまざまな実証実験の成功が積み重なれば、次世代サービスに関する大阪府民の社会受容性(アクセプタンス)の向上にもつながりそうだ。



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