自動運転スタートアップの香港企業PerceptIn(パーセプティン)の存在感が、実証実験などを通じて日本国内でも高まっている。
同社は自動運転プラットフォームを展開しており、そのプラットフォームの特徴としては「ローカリゼーション」「パーセプション」「マップシステム」の3つが挙げられる。この3つの特徴について同社は以下のようにそれぞれ説明している。
・ローカリゼーション
RTK GNSSの位置情報、そしてステレオカメラを用いたビジョンシステムと慣性測定ユニット(IMU)による視覚慣性オドメトリ(VIO)を統合することよって、正確かつ強靭なローカリゼーション(自己位置推定)を行います。・パーセプション
同時に、ビジョンシステムは独自の認識アルゴリズム(パーセプション)を実行して、障害物の正確な空間情報と意味(セマンティック)情報を抽出します。・マップシステム
RTK GNSSによる車線情報と、そのトポロジを表すグラフベースのデータによって、既存のデジタルマップを拡張します。出典:羽田イノベーションシティでのスマートシティ実証実験に自動運転プラットフォームを提供(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000046924.html)
■最近では羽田での走行実証実験にプラットフォームを提供
そんなPerceptInは2016年に米シリコンバレーで創業し、現在は中国・深センに開発拠点を置くスタートアップ企業だ。2019年8月に日本法人を設立し、地方の交通量の少ない公道や公園、私有地など限定エリアでの自動運転モビリティサービスの早期実用化を目指している。
同年11月から、独自のソフトウェア技術を活用した低速電動車両の自動運転実証を奈良県平城宮跡歴史公園で実施している。12月には「浜松市実証実験サポート事業」で実証プロジェクトが採択された。2020年1月には自動運転開発企業のSBドライブ(現BOLDLY)との協業も発表した。
さらには、2020年9〜10月にかけて羽田イノベーションシティで技術商社のマクニカなどが実施する自律走行低速電動カートの走行実証実験に、自動運転プラットフォームを提供することも発表された。
PerceptInは香港企業でありながら日本法人を設立し、国内で存在感を徐々に高めている。こうした実証実験での取り組みなどを通じ、今後より知名度が上がっていきそうだ。
【参考】関連記事としては「SBドライブ、自動運転領域で香港PerceptInと協業 運行実証を実施へ」も参照。