自動運転技術が月面で活躍!?JAXA、鹿島建設やトヨタと取り組み着々

建設機械や有人与圧ローバに日の丸技術



鹿島建設株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長:押味至一)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2021年5月25日までに、遠隔からの建設機械の操作と自動運転による施工実験を共同で行い、建設機械の遠隔施工などが高い精度で可能なことを確認したと発表した。







今回の実験は、将来的に月面での無人による有人拠点建設を目指すためのものだ。鹿島建設とJAXAは共同研究を2016年から進め、2019年3月には鹿島の西湘実験フィールドで自動化建設機械による実験を行っている。今回の実験はその発展系だ。

今回の実験では、1,000キロ以上離れた「JAXA相模原キャンパス」と「JAXA種子島宇宙センター」を結び、地球から月面へ建設機械を輸送したという想定で、建設機械の遠隔操作と自動運転による施工作業を実施した。

その結果、通信容量や通信遅延の制約があっても、建設機械の操作性や安定性を損なわず遠隔操作などができたという。

出典:鹿島建設プレスリリース
■JAXA、トヨタとも月面プロジェクトでタッグ

JAXAによる「宇宙×自動運転」の取り組みは、鹿島建設とだけ進んでいるわけではない。自動車メーカーのトヨタ自動車とも共同で取り組んでいる。

JAXAとトヨタ自動車は2019年3月、国際宇宙探査ミッションでの協業の可能性を検討していくことで合意し、月面での有人捜査活動に必要なモビリティ「有人与圧ローバ」の検討を加速させることを確認した。

この有人与圧ローバには自動運転技術が搭載されるものとみられており、当時の報道発表でトヨタの寺師副社長は「私たちのクルマづくり、更に、燃料電池を始めとした電動車両、そして自動運転の技術を通じ、今回の月面でのプロジェクトに参画できることは、エンジニアにとってこの上ない喜びであり、非常にワクワクしています」と述べている。

■自動運転技術が最大限生きるフィールド

月面では道路交通法の適用はない。歩行者もいない。そのため、自動運転技術が最大限生かしやすいフィールドであると言える。しかも人手が限られている月面では、無人運転は地球上よりもより有益なテクノロジーであるはずだ。

ただし、地球と月では重力が違うし、そのほかにもさまざまな課題はもちろんあるはずだ。そんな中でJAXAは鹿島建設やトヨタ自動車と「宇宙×自動運転」の取り組みを着々と前進させている。

いずれ日本企業の自動運転技術が、ほかの国より一足先に月面で活躍する日が来るかもしれない。

【参考】関連記事としては「トヨタ自動車、JAXAに協力してAI自動運転技術を宇宙で提供へ」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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