アメリカのベンチャー企業Jetpack Aviationが、「空飛ぶバイク」の販売開始へ大きく前進した。プロトタイプ機のフライトテストを成功させたことをこのほど発表しており、早ければ2023年にも機体の発売開始を計画しているようだ。
■The Speeder、商用バージョンは4,200万円?
Jetpack Aviationが開発している空飛ぶバイクは「The Speeder」。同社は長年にわたってVTOL(垂直離着陸機)を開発してきたノウハウを武器に、カリフォルニア州にある施設でエンジンテストやフライトテストを行ってきた。
アメリカのライフスタイル誌「ロブ・レポート」の取材に対し、同社のDavid Mayman最高経営責任者(CEO)は「2年以内に『ウルトラライト』バージョンを完成させる」と語っている。
ウルトラライトバージョンの最高時速は60マイル(時速96キロ)を予定しており、飛行時間は15分以内に制限される形となるという。機体には合計8つのタービンを設置し、約600ポンド(約270キロ)まで荷物を載せることを可能にするようだ。
機体は「商用バージョン」や「軍用バージョン」の開発を行うようで、報道によれば、初期の商用バージョンの価格は38万1,000ドル(約4,200万円)を予定しているようだ。
■「世界初」の称号を手に入れられるか
空飛ぶクルマは、すでに自動車メーカーや航空機メーカー、ベンチャー企業などによって盛んに開発が進んでいるが、空飛ぶバイクについてはあまり聞かない。Jetpack Aviationは「世界初」の商用化を目指しており、その挑戦が実現するか注目だ。
【参考】関連記事としては「空飛ぶクルマとは?必要な技術や開発企業を解説」も参照。