デンソー、次世代コックピットでクアルコム子会社と協業 自動運転含む次世代モビリティ見据え

ユーザーの利便性向上に向け、開発を加速





自動車部品大手の株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市/社長:有馬浩二)は2020年1月9日までに、米半導体大手クアルコム(Qualcomm)の子会社クアルコムテクノロジーズと次世代のコックピットシステム開発に向けて協業を行うと発表した。本格的な自動運転車やコネクテッドカー時代の到来を意識した動きとみられる。







この協業は、デンソーの車載マルチメディアなどのHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)製品や機能安全やセキュリティに関わる技術と、クアルコムテクノロジーズ社が持つ通信技術やスマートフォン向けの半導体、ソフトウェアの情報技術を掛け合わせ、新たな製品開発を加速させることが目的だという。

具体的には、デンソーのHMI製品の連携を可能にする総合コックピットシステム「Harmony Core」をベースに次世代コックピットシステム用アーキテクチャーを開発し、その後、コネクテッドカーを想定した外部クラウドサービスやモニターなどとの連携やドライバーと乗客の個人認証などを可能にし、ユーザーの利便性向上を目指す予定だ。

■車両には欠かせないコックピットシステム

近年の車両はカメラやセンサーを使った高度運転支援機能やエンターテイメント機能が多数搭載され、車両からドライバーに伝える情報量が膨大となる。自動運転時代にはさらにだ。その情報を確実にドライバーに伝えるためにはメーターや車載マルチメディア、ヘッドアップディスプレイなどのインターフェース製品を連携させることが肝だ。

デンソーはこれまでも多数のコックピットシステムを開発している。たとえば、ほぼ全ての日本仕向けの大型トラックとバスに搭載されているという「ドライバーステータスモニター」だ。これは、カメラで撮影したドライバーの画像を元に、顔の向きや目の開き具合などを解析して、ドライバーに安全運転を促す警報を鳴らすためのシステムである。

運転をサポートするための製品で、走行速度などの情報を車両のフロントガラスなどに虚像表示する「HUD」は、トヨタ車をはじめ、スズキやボルボ、GMキャデラックの一部シリーズにも搭載されている。

そのほか、ナビやエアコン、オーディオなどの情報を1つの画面に集約する「車載用11.6インチ・タッチディスプレイ」、クルーズコントロールなどの運転支援機能やエコ運転状況を表示する「コンビネーションメーター」など、ドライバーの状態を見守り、人と車両をつなぐコックピット製品がある。

■【まとめ】両社の知見を活かして利便性向上

クアルコム社は通信技術のひとつであるCDMA方式の携帯電話普及によって成長を遂げた企業だ。今回の協業で両社の知見を活かした次世代コックピットはもちろんのこと、車載インフォテインメントの新製品が開発されることに期待したい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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