自動車メーカー幹部、94%が「2030年までに自動運転搭載」と回答

米モレックスがグローバル調査



出典:日本モレックス合同会社プレスリリース

自動車用コネクターなどの大手メーカーである米モレックス社が、自動車メーカーの意思決定者を対象に、2030年までの「未来の自動車」に関するグローバル調査を実施し、2021年2月4日までにその結果を発表した。

その調査結果によれば、全体の94%が2030年までの自動運転技術の搭載に期待しており、91%が自動車は完全電動化またはハイブリッド化されると回答している。







■自動車メーカーの意思決定者230人に聞く

今回モレックス社が行った調査では、1,000人以上の従業員がいる自動車メーカーの230人の意思決定者を対象に、2030年に購入される平均的な新車はどのようなものか、機能・取り組み・イノベーションという観点で質問を行った。

まず自動運転については、94%が「自動車への自動運転技術の搭載を期待」しており、自動運転が目下のイノベーションの大きなテーマであることがうかがえる。

また回答者の60%は「自動運転に必要なインテリジェンスなどソフトウェアによるイノベーションの実現が優先事項」だと答えており、ソフトウェアの重要さに関する認識が高かった。

一方で「完全自動運転車を想定」している回答者は28%ともなっており、2030年までに一定の自動運転技術は搭載されるものの、まだ完全自動運転までは至らないという考えが多くなっている。

■「電動化」が重要イノベーションとしてトップ

自動車の電動化については、91%が2030年までに「自動車は完全電動(64%)またはハイブリッド(27%)になる」と回答しており、電気自動車の課題とも言える走行距離については、97%が「走行距離に関する不安が2030年までに解決される」と予想している。

今後10年間で最も重要な5つのイノベーション分野についての質問でも、トップ回答は「電動化(38%)」で、「接続性(33%)」、「乗客の安全(29%)」、「品質と信頼性(28%)」、「ソフトウェア定義自動車のインフラストラクチャ(27%)」が続いた。

また電動化の影響として、「2030年の自動車は今日の自動車よりも少なくとも50%割高になる」と56%が予想していることにも注目したい。

一方で、自動車の低価格化に寄与する可能性が高い分野について聞いたところ、「バッテリーコストの削減(40%)」、「ソフトウェア統合(34%)」、「製造プロセス(32%)」が上位に入った。

■【まとめ】自動車メーカーとテクノロジー企業の競争にも注目

このような流れの中で、自動車の開発を今後牽引するのは従来の自動車メーカーであるのか、GAFAなどのテクノロジー企業であるのか、という議論は常にある。

今回の調査では44%が「2030年に購入される平均的な自動車の開発を牽引するのは既存の自動車メーカーである」と回答しているが、32%は「Apple、Google、Microsoftなどのテクノロジー企業の勢いが増加する」と予想している。

今回の調査の回答者が自動車メーカーの意思決定者であっても、32%はテクノロジー企業の存在感が高まると予想しているわけだ。自動運転車で主導権を握るのは既存の自動車メーカーなのか、テクノロジー企業なのか、今後の行方に関心が集まる。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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