自動運転車、「時速180km」に到達

ただし、これは30年前の話



自動運転で時速180kmが実現した。ただしこれは、最近の話ではない。自動運転開発に現在取り組むWaymo(ウェイモ)やTeslaテスラ)よりも以前、約30年前の1995年のことだ。


その車両はドイツのメルセデス・ベンツ製。高速道路で高度な自動運転実験を成功させていた。

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■1995年に時速180km

1987〜1995年にかけて実施された欧州の大規模研究プロジェクトPROMETHEUS(プロメテウス)で、ドイツのアウトバーンで自動運転によって時速175〜185kmでの走行が達成された。

このプロジェクトにはメルセデス・ベンツをはじめ、多くの自動車メーカーや研究機関が参加し、自動運転技術の実用化を目指した。

大規模研究プロジェクトPROMETHEUSを主導した研究者エルンスト・ディックマンズ氏のチームは、メルセデス・ベンツのSクラスをベースにした実験車両を開発。車載カメラやコンピューターを用いて周囲の車両や車線を認識し、自動でステアリング操作や車線変更、追い越しまで行えるシステムを実現した。


1995年には、この自動運転車がドイツのミュンヘンからデンマーク方面まで約1700km以上を走行する長距離実験を実施。高速道路では車線変更や追い越しを自動で行い、人間の介入をほとんど必要としなかったという。

■原始的なハードウェアで…

つまり、WaymoやTeslaが注目されるよりずっと前から、自動運転技術の研究は進められていたわけだ。

当時は現在のような高性能AIチップやクラウド技術は存在していなかった。研究チームは限られた計算能力のコンピューターとカメラを活用し、画像認識によって自動運転を実現していた。

現在の技術と比べれば非常に原始的なハードウェアだったにもかかわらず、実際の高速道路でこれだけの性能を発揮していたことは驚きだ。


■現在の自動運転の土台に

1995年に時速180km近い速度で自動運転を実現したメルセデスの挑戦は、現代の自動運転技術の原点のひとつと言える。自動運転は決して最近生まれた技術ではなく、数十年にわたる研究開発の成果の上に成り立っていることを、改めて覚えておきたい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
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