LUUP、事業変更か?自動運転技術を開発へ 「年収1000万」で人材募集

新規車両開発に関する求人

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電動キックボードシェアサービスを手掛けるLUUPが、自動運転分野への参入を模索しているようだ。詳細は不明だが、自動運転による新規車両開発に関する求人を出していることが明らかとなった。まさかLUUPは自動運転企業に業態を変更するのか?

マイクロモビリティの自動運転化に着手する可能性が高そうだが、同領域における自動運転サービスはどのようなものとなるのか。マイクロモビリティ×自動運転の動向に迫る。

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■LUUPの取り組み概要

自動運転を含む関連領域で新規車両開発

LUUPはハードウェア開発系求人として「機械設計(新規車両開発/自動運転技術の開発)」を募集している。自動運転を含む関連新規領域における新規車両の開発を手掛ける内容だ。

▼機械設計(新規車両開発/自動運転技術の開発)【電動キックボードで話題/フルフレックス制】
https://mid-tenshoku.com/job/j-40241582/

ハードウェア部門に配属され、自動運転関連・コネクテッドモビリティ関連の新規技術リサーチ・立案や、国内外の外部技術ベンダーの新規開拓、新規モビリティ車両の開発設計・量産マネジメントなどを担う。

同部門は、車両や周辺製品の企画・開発・調達・改善など製品すべてのフェーズをリードし、プロダクト全体に関わる幅広い業務を行っている部署で、同ポジションは、メカの技術を生かして技術面からLuup車両の開発・改善活動に関わるという。

待遇は、年収1,000~1,500万円の年俸制となっている。同社の他の職種は大半が700~1,200万円の枠に収まっていることを踏まえると、同求人への期待は相当高いものと思われる。

出典:ミドルの転職 求人情報

2輪電動キックボードの自動運転化は厳しい?

気になるのは、どのようなモビリティの自動運転化を見据えているのか――だ。代名詞的存在である電動キックボードの自動運転化であれば、「電動キックボードの自動運転化」と明記されていて然るべきと感じる。

では、どこまでの自動運転モビリティを想定しているのか――と考えた場合、自動運転バスやタクシーなどはさすがに無理がある。シェアサービスに関連し、配車プラットフォームなどMaaS分野で参入することはあっても、一から自動運転開発に着手するメリットは薄い。

そうすると、やはり「マイクロモビリティ」の枠で自動運転可能な新モビリティの開発を進めると考えるのが妥当となりそうだ。

この領域における自動運転開発はそれほど盛んではなく、実用例もまだ少ない。もしかしたら、そこに商機を見出し、新たな移動サービスの実現を目指しているのかもしれない。

出典:LUUPプレスリリース

3輪着座モデルは自動運転に適している?

現在主流の立ち乗りスタイルの電動キックボードは、自動運転に向いていないものと思われる。なぜなら、2輪のためバランスが悪いためだ。運転する際は、重心移動で利用者自らバランスをとる必要がある。仮に自律制御によってバランスをとれるようにしても、立ち乗りのため利用者がバランスを崩せば電動キックボードもかんたんにバランスを崩してしまう。自律の前に、自立する仕組みをある程度確立しなければならないだろう。

自動運転が向きそうなのは、3輪以上の安定性の高い着座式電動キックボードだ。前輪、もしくは後輪が2輪となっているため自立しやすく、かつ着座式であれば利用者の重心も安定する。

シニア世代をターゲットに据え、比較的低速移動を前提にすれば、一定の需要が見込めるかもしれない。もちろん、シニア世代がスマートフォンなどをしっかり使いこなせるか、ドアtoドアではなくステーション間の移動で需要を満たせるか……といった課題は残るが、その移動需要が本物であるならば、可能な限り対応するのが真のモビリティ事業者だ。

また、観光地など不案内なエリアや、広い敷地内などの移動にも大きな活路が開かれている。観光地において目的地が点在しているときや、広大な敷地を誇る観光地などで、地図を気にすることなくパーソナルな移動が可能になるサービスには一定の需要がある。

課題や需要をどのように捉え、自動運転技術をどのように生かすことができるか。新たな挑戦領域とも言えそうだ。

電動キックボードにADAS搭載もアリ?

自動運転でなくとも、電動キックボードにADAS(先進運転支援システム)を搭載することができれば、非常に有用なものとなるかもしれない。

電動キックボードは、交通ルールを無視した一部の利用者による運転が危険視されている。信号無視や車道への明らかなはみだし、逆走といった暴走による利用者自身の危険はもとより、歩行者や自動車を巻き込む迷惑行為も指摘されている。

しかし、電動キックボードにADASを搭載することができれば、違反や事故を一定程度減らすことができるかもしれない。例えば、衝突被害軽減ブレーキだ。歩行者などへの衝突を回避し、事故を減少させることができるかもしれない。

また、高性能なカメラを搭載し、GPSと連動してリアルタイムで映像を解析することで、歩道における速度超過や逆走、信号無視などを検知し、警告を発することもできるはずだ。その上で、悪質な利用者を利用停止にするなど、排除することも容易になる。

安全性向上とともに、社会受容性がいまいち高まらない電動キックボードのイメージアップにもつながっていくものと思われる。

電動キックボードにどのようなシステムが搭載可能か……という点についてはさまざまな考え方がありそうだが、まずはADAS開発・実装から始めてみるのはアリではないだろうか。

電動キックボードのカメラ映像は意外と価値が高い?

電動キックボードにセンサー、特にカメラを取り付けるビジネス上のメリットは、ほかにも考えられる。センサーが取得したデータそのものに価値が認められるためだ。

車道端や歩道を走行する電動キックボードのデータは、自動運転タクシーなどが取得するデータとは異なる貴重なデータとなる。

こうしたデータは、特に自動配送ロボットの開発に重宝しそうだ。走行エリアが被る点が多く、自動配送ロボットに比べフリートが多く走行距離も伸ばしやすいため、大量のデータを集めやすい。車道端の走行データも、開発が進められている中速中型の自動配送ロボットに役立てることができるものと思われる。

将来、こうしたロボット以外にも、歩道や車道を活用した新たなモビリティはどんどん開発・実用化が進められていく可能性が高い。利用者や周辺歩行者の人流データなども有用と思われる。

プライバシーへの配慮が必須であることは言うまでもないが、機動力の高い電動キックボードの特性を生かし、独自データの収集を進めるのも一つの商機となりそうだ。

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■マイクロモビリティ×自動運転の動向

特定領域で実用化例も

ヒトの移動を担うマイクロモビリティや超小型モビリティの自動運転化は、自動運転業界において比較的ニッチな領域に相当し、現状開発競争はそこまで激しくない。しかし、サービスの多様化が進展している領域でもあり、自動運転×マイクロモビリティの実用化例も出始めている。

参考までに、国土交通省によると超小型モビリティは「自動車よりコンパクトで小回りが利き、環境性能に優れ、地域の手軽な移動の足となる1~2人乗り程度の車両」を指す。最高時速60キロ以下で、軽自動車などと比べ明らかに小さいモビリティだ。

一方、マイクロモビリティに関する明確な定義はないが、多くの場合電動キックボードのようなより手軽なパーソナルモビリティを指す。このうち、速度や車体サイズなど一定基準を満たすものは「特定小型原動機付自転車」に該当し、運転免許証不要での走行が可能となる。さらに、最高速度表示灯の点滅や時速6キロを超える速度を出すことができないなどの一定条件を満たしたモデルは「特例特定小型原動機付自転車」に区分され、歩行者優先が前提だが一部歩道を走行できる。

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ホンダは搭乗型マイクロモビリティ「CiKoMa(サイコマ)」を開発

マイクロモビリティの自動運転化に関する取り組みとしては、ホンダが研究開発を進める「Honda CIマイクロモビリティ」が該当する。

ホンダは、1人~数人までの乗員数を想定した搭乗型マイクロモビリティ「CiKoMa(サイコマ)」や、徒歩で移動する人についていく追従型モビリティ「WaPOCHI(ワポチ)」などの開発を進めている。

数人乗りのCiKoMaは超小型モビリティに相当するものと思われるが、一人乗りは自転車等のように軽快な移動を可能にするパーソナルモビリティとなるようだ。自動運転を前提としており、運転に不慣れな人でも安全・安心に移動することができるという。

ROBO-HIは自動運転ロボット「RakuRo」を製品化

同分野にいち早く着目したのがROBO-HI(旧ZMP)だ。自動配送ロボット開発などと並行して人が乗ることができる自動運転ロボット「RakuRo(ラクロ)」の開発も進めている。

RakuRoは、歩道を走行するシニアカー(電動車椅子)のサイズに準拠しており、最高時速6キロとするなど歩道走行に適した設計が行われている。

回転式シートで座りやすく、足元には利用者を守るドアまで装備されている。前面のディスプレイにはロボットの「顔」を表示し、「こんにちは」「道をお譲りください」など、音声を交えながら周囲の歩行者とコミュニケーションを図ることができる。

自動運転機能に関しては、走行経路上の人や自動車、障害物を検出し、停止や回避など適切な移動制御を行うことができる。利用は、専用スマートフォンアプリを使用して利用時間と目的地を予約し、予約時間にRakuRoの場所に行き、本体に搭載されたタブレットに表示される目的地をクリックするだけで自動走行が可能という。

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トヨタは子ども専用自動運転モビリティを発表

トヨタはジャパンモビリティショー2025において、子ども向けの自動運転マイクロモビリティ「TOYOTA Kids mobi」を発表した。

丸みを帯びた操縦用コックピットのような車体で、子ども一人が乗車できるサイズだ。子どもに寄り添う「ともだち」のようなイメージで、子どもの成長を促し見守るUXを提供するモビリティで、AIガーディアン×自動運転の究極のゴールの一つとして位置付けているようだ。

子ども専用の自動運転車というコンセプトは世界でも例を見ない。こうした新たな需要につながる発想は、意外とマイクロモビリティの領域で実現しやすいのかもしれない。

【参考】関連記事「トヨタ、10年後に「子供向け自動運転車」発売か」も参照。

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WHILLは自動運転クルマ椅子を実用化

電動車椅子を軸に近距離モビリティの開発を手掛けるWHILLは自動運転クルマ椅子を実用化しており、空港や病院などへの導入実績も豊富だ。

自動運転サービスの累計利用回数は、2024年1月までに累計20万回を超えている。おそらく、自動運転×マイクロモビリティの利用としては世界最多と思われる。

AZAPAエンジニアリングもシニアカーベースの自動運転モビリティを開発

過去には、AZAPAエンジニアリングが自動運転スクーターの開発に乗り出したこともあった。2021年に愛知県西尾市の佐久島で実証を行っている。

富山大学との共同研究で、「誰もが気軽に安全に活用できる次世代の自動運転モビリティ」をコンセプトにシニアカーをベースとした小型の低速自動運転モビリティを開発した。

最高時速6キロで、GNSSやモビリティ搭載のカメラから得られる情報で自己位置を推定する。目的地までの自律走行や、複数台の隊列走行の実現を目指すとしている。

■【まとめ】マイクロモビリティは多様なサービスを生み出しやすい

2輪キックボードの自動運転化はハードル難そうだが、マイクロモビリティは多様なサービスを生み出しやすく、アイデア次第で新たな自動運転モビリティを世に送り出すことができる領域とも言える。

LUUPはどのような道を模索していくのか。同社の開発動向に注目したい。

【参考】関連記事としては「自動運転、米国株・日本株の関連銘柄一覧」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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