【寄稿】実は50年前に完成していた自動運転!? イノベーションの起源からIT企業も参入する現在まで – 阿蘓将也

2004年のロボットカーレースが着火点


世に自動車が登場してから最大のイノベーションとも呼ばれている「自動運転」。現在、自動車メーカーのみならず、IT企業やAI(人工知能)関連企業なども参入し、世界規模で開発競争が激化している。ここ数年で広くその技術が知られるようになったが、実はその開発史が古いことはあまり知られていない。阿蘓将也氏に、その歴史についてご寄稿頂いた。

世界最大のドイツ系自動車部品メーカーボッシュで、技術リーダーとして日本向けの自動バレー駐車&コネクテッドカー開発を行う。大学院は英国マンチェスター大学でMSc Mechanical Engineering Design、大学は名古屋大で機械航空工学科を学ぶ。在学中、宇宙開発チームNAFT設立。自動運転ラボの読者でもあり、2018年9月より寄稿ライターとしても活動中。(最新記事一覧) 阿蘓 将也 – note

世界最大のドイツ系自動車部品メーカーボッシュで、技術リーダーとして日本向けの自動バレー駐車&コネクテッドカー開発を行う。大学院は英国マンチェスター大学でMSc Mechanical Engineering Design、大学は名古屋大で機械航空工学科を学ぶ。在学中、宇宙開発チームNAFT設立。自動運転ラボの読者でもあり、2018年9月より寄稿ライターとしても活動中。(最新記事一覧) 阿蘓 将也 – note

最近では、ニュースで聞かない日がないほど「自動運転」というワードは浸透して来ています。ただ、自動運転の開発は今に始まったものではなく、50年前から考えられていたコンセプトです。自動運転の始まりについてまとめました。

自動運転は、人間が運転せずに移動してくれる車であることは誰でも分かりますがそもそもいつから開発が始まったのでしょうか?







上の写真は、約50年前に描かれた自動運転車になります。そんな前から自動運転を夢見ていたのは驚きですよね。実は、かなり前から自動運転に関しては、研究されており、一部の大学や研究機関では、開発が行われて来ました。以下のリンクには1971年に公開された自動運転車になります。

密かに研究されていたんですね。(最初の目的は軍事だった用ですが)

■いつ火がついた?

そこに、火がついたのが2004年から始まった「DARPAグランドチャレンジ」。DARPAグランドチャレンジとは国防高等研究計画局(DARPA)が主催するロボットカーレースすなわち自動運転レースです。

2004年に第1回目のレースが開催されされます。レース内容は240キロの砂漠の道のりをひたすら自動運転させるという内容で、完走するチームはいなかったそう。その後、カーネギメロン大学やスタンフォード大学など、有名な研究機関が率先して参加をしていました。

2007年には89チームの応募がありこれまであまり動きがなかった自動車メーカーからも積極的な動きがあり、一気に自動運転の知名度が一般人にも広がっていき、研究開発が加速していきました。

【参考】DARPAグランドチャレンジについては「DARPA公式サイト(英語)」も参照。

出典:DARPA公式サイト(produced by the US government:パブリックドメイン)

当時の車両は少しごつごつしてますね。

今では、多くの自動車メーカー、部品メーカー、IT企業が参画し競争が激化していますね。ちなみに2017年カルフォルニア州で自動運転の公道テストを申請した企業は下記の20社です。2018年には更に多くの企業が申請しています。

Baidu USA LLC, BMW, Bosch, Delphi Automotive, Drive.ai, Inc., Faraday & Future, Ford, GM Cruise LLC, Honda, Mercedes Benz, NIO USA, Inc., Nissan, NVIDIA Corporation, Telenav, Inc., Tesla Motors, Valeo North America, Inc., Volkswagen Group of America, Waymo, Wheego, Zoox, Inc.

【参考】詳しくは、カリフォルニア州車両管理局(DMV)の「Autonomous Vehicle Disengagement Reports 2017」も参照。

■企業が掲げる自動運転社会

開発競争が激化しているのは、目に見えて分かりますね。では、企業はどんなビジョンを掲げて投資と開発を行っているのでしょうか。いろんな企業が自動運転車のコンセプトカーを作っていますが、

出典:フォード社メディア向け資料

四角い車(米国フォード)

今にも飛びそうなドアのトヨタ

出典:メルセデス・ベンツ社メディア向け資料

会議までできちゃうドイツのベンツ。いろんな形を描いていますね。

ただ、皆さんお気づきですか?最後のベンツが描いている自動運転車の未来、最初に紹介した50年前に描かれた自動運転車と似てませんか?運転する必要が無くなる為、移動時間が生産的な時間になるはずだと、メルセデスベンツは主張をしています。

でもこれ、実は、ベンツだけではなく多くの企業が同じような車内で向き合って話ができる自動運転車を描いています。50年かけて開発してきた自動運転ですが、コンセプト自体は、50年以上前に完成していたんですね。

2018年にGoogle系のWaymoがサービスを開始するとアナウンスしていますが、これから本当に50年前に描いた自動運転社会が実現していくのでしょうか?

世界最大のドイツ系自動車部品メーカーボッシュで、技術リーダーとして日本向けの自動バレー駐車&コネクテッドカー開発を行う。大学院は英国マンチェスター大学でMSc Mechanical Engineering Design、大学は名古屋大で機械航空工学科を学ぶ。在学中、宇宙開発チームNAFT設立。自動運転ラボの読者でもあり、2018年9月より寄稿ライターとしても活動中。(最新記事一覧) 阿蘓 将也 – note







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