年収2000万!?自動運転求人に「高すぎる案件」キタ?

気になる求人4選【2025年9月版】



日本でも実用化に向けての取り組みが進む自動運転。求める人材も細分化し、経験や技術も高レベルなものが必要になってきている。それに伴い、特にスペシャリスト系の関連求人の年収は上昇傾向にある。

中には最高年収が1,000万円を超える求人もポツポツ出てきた印象で、実用化の加速ムードの広がりとともに各社が採用を強化し、さらに給与水準が上がる可能性もある。

自動運転ラボ恒例の「気になる求人」記事の2025年9月版では、各社が公開している案件から、特に注目したい自動運転&MaaS案件をピックアップして紹介していく。

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■ティアフォー:自動運転の社会実装事業 営業・プロジェクトマネージャー

日本の自動運転技術開発を率いるスタートアップであるティアフォーは、国内の自治体や企業との自動運転の社会実装案件のプロジェクト管理・推進を担う人材を募集している。具体的には、実証実験が始まる前に車両手配や社内調整、スケジュール策定などを行い、実証期間中は出張ベースで現場でのソフトウェアの設定方針の調整、試乗対応などを行う。

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実証実験は単年で終わりではなく、社会実装するために何年も続く。そのため新規と継続案件それぞれで次年度の計画策定・提案を行っていくという。また既存・新規パートナー企業との協力体制構築のほか、マーケティングや業務改善活動など実証実験関連のサービス向上・効率化のための業務を担当する。

このポジションでは、プロジェクトマネジメント経験または3カ月以上の調整期間が必要な営業経験のいずれかが必須となる。初級以上の英語力も必要だ。勤務地は東京都で想定年収は880〜2,000万円となっている。

https://www.jac-recruitment.jp/search/NJB2255308/

■ソフトバンク:自動運転車導入スペシャリスト

ソフトバンクは、自動運転車両の調達からパートナー開拓までのバリューチェーンを構築、企業や自治体への導入支援を行い、自動運転社会を早期に実現できるよう業務を担う「自動運転車導入スペシャリスト」を募集中だ。全国各地へ出張し、現地での自動運転車両の搬入や車両の基本設定、走行コース設定、デモ実施や初期立ち上げ時の運行サポートなどを担当する職種になる。

また自動運転車両のトラブルシューティングを行うほか、営業チームと連携して顧客の要望をヒアリングした上で走行コースや導入計画を提案したり、車両メーカーと連携してトラブル対応や課題解決を行ったりもするようだ。

応募には、PCやソフトウエアに関する基本的な知識があり、英語での簡単な口頭コミュニケーションやメールのやりとりが可能で、自動車産業や自動運転車メーカー、自動運転の要素技術サプライヤ、自動車部品などの出身者であることが必須だ。さらにフィールドエンジニア、技術営業、プロジェクトマネジメントの経験も必要だ。勤務地は東京都港区、想定年収は595~1,001万円となっている。

https://www.workport.co.jp/details/710530354/405074583/

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■スズキ:自動運転システム構築に関する業務

スズキが募集しているのは、「浜松自動運転やらまいかプロジェクト」などで自治体や事業者と協力し、自動運転システム開発に携わっていく人材だ。

具体的には、自動運転システムのアーキテクチャ構築や自動運転に必要な認知、判断、制御技術の開発、自動運転システムのシミュレーション(システム機能検証、リスクアセスメント)、自動運転システムの機能安全、安全性論証に係る業務、V2X通信による安全機能、自動運転との協調システムの開発を担当する。

自動運転レベル4を実現するための技術開発や自動運転車両の量産開発を通じ、今後のモビリティ開発のスキル・知識を身に着けることができるポジションになる。自動運転や運転支援システム(またはそれに準ずるシステム)の開発、電子部品開発・制御ロジック開発・モデルベース開発、自動運転や運転支援システムのHILS、MILS、MATLAB/Simulinkなどのいずれかの経験が必須になる。英語力も必要だ。

基本の勤務地は横浜研究所だが、希望により本社勤務やインド駐在が可能だという。予定年収は450〜890万円。

https://www.pasonacareer.jp/job/81090404/

■先進モビリティ:車両制御系ソフトウェアエンジニア<自動運転技術レベル4>

東京大学発ベンチャーの先進モビリティはバス・トラックに特化した自動運転の実用化を目指し全国で実証実験を行い、新しいまちづくり・地域の活性化を目指している。現在、自動運転システムの車両制御ソフトウェア領域を担当する人材を募集している。

具体的には、MATLAB/Simulinkを用いた車両制御システムの開発、先行開発結果をドキュメント化し仕様策定、技術を体系化し開発業務を企画するといった職務内容になっている。

応募にあたり必須なのは、製造業界でのMATLAB/Simulinkを用いた制御開発経験、自動車・建機・ロボット業界での制御開発経験、MicroAutoBoxの知見のいずれかだ。勤務地は茨城県つくば市で、転勤はない。想定年収は500〜1,000万円となっている。

https://automotive.ten-navi.com/job_08/order_412650.php

■【まとめ】今からでも間に合う

今回の求人はいずれも高い技術レベルや経験、知見が必要であるが、自動運転の経験を必要としないものもある。自動運転は、少子高齢化や人材不足、働き方改革といった問題を解決する最新技術として注目されている。自動運転に携わるなら今がチャンスだ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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