米国各地で自動運転タクシー(ロボタクシー)を展開するGoogle系の自動運転開発企業Waymo(ウェイモ)は、2025年の売上が3億ドル(約441億円)を超える可能性が出てきた。米メディアが報じた。
2018年に世界で初めてロボタクシーサービスを商用化したWaymo。自動運転技術の開発には莫大なコストがかかるため、黒字化するのは難しい。しかし同社はサービス提供エリアによっては近く黒字化に転じる可能性があるという。
Waymoの乗車運賃は平均して約20ドル(約3,000円)となっており、タクシーやライドシェアに比べるとかなり高額だ。しかしユーザーのうち年収10万ドル(約1,480万円)以上の割合が65%を占めており、比較的高年収の人々による支持が好調な業績を後押ししているようだ。
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■2025年に入り業績は飛躍的に向上
Waymoは現在、アリゾナ州フェニックスのほかカリフォルニア州サンフランシスコ・ロサンゼルス、テキサス州オースティン、ジョージア州アトランタで約2,000台の車両を用いてロボタクシーサービスを展開している。この5都市で毎週約30万回の有料での乗車を行い、その売上金は少なくとも600万ドル(約8億8,000万円)にも上る。
その結果、2025年の乗車売上は3億ドルに達する見込みだという。この数字は、現在の乗車回数と平均運賃約20ドルを基に計算したもので、2024年の売上額の3倍にあたる。
WaymoでCPO(最高製品責任者)を務めるSaswat Panigrahi氏は、同社の業績について「非常に重大な収益段階に来ている」と語っている。特に週間乗車数の伸びが顕著だ。2024年5月は週5万件であったが、2025年4月には週25万件以上と5倍になっており、その後も拡大を続けている。
また同社は、1台の車両ごとの利用効率を向上させる取り組みも進めており、より多くの乗客を運べるようルート最適化や需要予測の精度を高めているという。その結果、1台あたりの収益も非常に好調だ。

■高年収層に支持されるWaymo
Waymoの顧客層にも注目したい。同社は優良顧客を獲得しており、顧客維持率(一定期間中に利用を継続している顧客の割合)は米ライドシェア大手のLyftより約6%上回っている。さらに顧客の年収もLyftより多く、年収10万ドル以上の割合はLyftの50%に対しWaymo65%となっている。なお米国の平均年収は6万ドル台と言われており、10万ドル以上は上位10〜20%ほどとなる。
ただし、これまでWaymoは開発費に莫大なコストを投じており、黒字化はまだのようだ。同社のロボタクシー車両はジャガーのEV(電気自動車)「I-PACE」に自社開発の自動運転システムを搭載したもので、ベースとなる車両のみで約6万5,000ドルとなる。それに各種レーダーやカメラ、LiDARなどを含めると、1台あたり8万ドル以上のコストがかかっていると言われている。
Waymoは現在、車両本体やハードウェア、運用コストを大幅に削減する取り組みを行っており、サンフランシスコでは黒字化の兆しが見えているようだ。
■テスラとは比べものにならない?
Waymoは全米で最も自動運転実用化のハードルが高いと言われるニューヨークでも、サービスを展開する計画を明かしている。2025年に入り10都市以上でサービス導入を見据えたテスト走行を行っており、近い将来、十数都市で同社のロボタクシーが商用運行する姿を見ることができそうだ。
ある米国の投資家は、「Waymoのロボタクシー事業は世界で数兆ドル規模のビジネスになっており、競合となる者はいないと思う。率直に言って親会社のGoogleの広告事業よりもはるかに大きい可能性がある」と評価している。
米EV大手テスラが2025年6月にロボタクシーサービスを始動させており、大きな話題になった。Waymoは大きな広告を打ったり、トップの発言が注目を集めたりするようなことはあまりない。しかしテスラがセーフティドライバー同乗のもと小規模でロボタクシーを運行しているのに対し、Waymoは完全ドライバーレスで自動運転走行を行っている。
技術力でもシェアでもWaymoはこのまま自動運転業界をリードしていくのか。自動運転のガリバー的存在のWaymoに今後も注目だ。
【参考】関連記事としては「Google/Waymoの自動運転戦略まとめ ロボタクシーの展開状況は?」も参照。