
2025年1月から米国の大統領に返り咲いたドナルド・トランプ氏。大統領選でトランプ氏の勝利に大きく貢献したのが、米EV(電気自動車)大手テスラのCEOであるイーロン・マスク氏だ。
トランプ氏はその「恩返し」として、自動運転車の規制緩和などテスラに有利となるような政策を行うことになったという見方があり、蜜月ぶりが鮮明だった。
しかしここに来て、2人の関係は急激に悪化している。そんな中、2025年6月から自動運転タクシー(ロボタクシー)の運行を開始予定のテスラだが、トランプ氏がその計画を無理矢理中止させる可能性がささやかれ始めている。
国の代表が関係悪化を理由に一企業の計画を潰すことは、先進国ではもはやほとんど考えられないが、トランプ氏の各方面におけるさまざまな強権的で大胆な行動を振り返ると、「絶対にない」とも言い切れない。
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■なぜ関係性が悪化した?

トランプ氏とマスク氏の決裂は、2025年5月にトランプ政権がEV補助の削減などを盛り込んだ「包括歳出法案(One Big Beautiful Bill)」を発表したことから始まった。
これに対しマスク氏は、この法案が財政赤字を拡大させ、自身が進めてきた支出削減の努力が無駄になると主張。6月にX(旧Twitter)で「disgusting abomination(気持ち悪い忌まわしいもの)」という言葉を使って法案を批判した。この法案可決により2.5兆ドルの財政赤字を生み出すといった理由からだ。
トランプ氏は、もしマスク氏が共和党の減税法案を支持する議員の対抗馬となる民主党候補を資金面で支援した場合、「非常に深刻な結果」を招くと警告した。また米メディアの取材に対してもマスク氏について「無礼だ」と非難し、「マスク氏との関係を修復する気はない」と回答しており、両者の確執は決定的なものになった。
トランプ氏はまた、「予算を節約する一番簡単な方法、何十億ドルも節約できる方法は、イーロンへの政府の補助金と契約を打ち切ることだ」とSNS「Truth Social」に投稿している。マスク氏は「面白くなってきた。やれるもんならやってみろ」と挑発している。
■自動運転の監査機関の職員を大量解雇

トランプ氏が大統領に就任後、マスク氏の提案によりDOGEが設立された。その後DOGEは自動運転車などを調査する監視機関である米運輸省道路交通安全局(NHTSA)の職員を約30人の解雇を行った。解雇された職員の多くが「車両自動運転安全部門」に所属していたと報じられている。
ホワイトハウス高官は2025年5月28日、マスク氏が特別政府職員としての役割を終え、退任することになったと発表した。マスク氏はXでトランプ氏への感謝とともに「DOGEの考え方は政府全体の在り方となり、時間とともに強化されるだろう」と投稿した。
一方、ブルームバーグ通信は翌5月29日付けで、関係者筋の話としてテスラが6月12日からテキサス州オースティンでロボタクシーサービスを開始する予定であることを報じた。
■計画の今後がやや不透明に…
これまでのトランプ政権関連のマスク氏の動きは、自社の自動運転計画の実用化のためで、根回しが完了したためDOGEでの要職から離れると考える有識者もいる。
しかしトランプとの関係悪化により、近く開始予定のロボタクシーサービスは計画通りにいくのか、不透明になりつつある。今後を注視したい。
【参考】関連記事としては「イーロン・マスク、根回し完了?要職離れ、ロボタクシー実現へ」も参照。