自動運転トラックを用いて、舗装がひび割れるまで走行させるという実証実験がスタートする。この取り組みを実施するのは、日野自動車と大成建設グループの道路舗装会社である大成ロテックだ。
舗装評価路において自動運転荷重車両の運行テストを行い、2025年夏頃をめどに自動運転荷重車両の無人運行による舗装の耐久性試験を実施する計画だ。それにより舗装の耐久性を短期間で評価し、日野自動車による無人自動運転車両の実用化を目指す。
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■舗装の耐久性試験とは?
舗装は交通荷重(自動車の輪荷重)を繰り返し受けることにより疲労破壊を生じ、舗装にひび割れが発生するという。高速道路や一般道などに新たな技術を適用し、普及させるためには、疲労破壊に至るまでの輪数を確認する必要がある。
大成ロテックは、福島県田村市に舗装の耐久性を評価する走路(舗装評価路)を2024年12月に完成させた。また日野自動車は、舗装評価路にて自動運転レベル4相当の自動運転荷重車両による無人走行試験を開始している。
両社は、5台の自動運転荷重車両の無人運行による舗装の耐久性試験を行う計画だ。5台の自動運転荷重車両による24時間連続稼働は国内初となりようだ。舗装の耐久性を短期間で評価できるほか、省人化による生産性向上に寄与することが期待されている。
■日野の大型トラックを自動運転化
大成ロテックの舗装評価路は、舗装の耐久性を短期間で評価することができる国内民間企業初の施設だ。
効率的な運用を行うため、舗装評価路に近接して自動運転荷重車両の駐車と点検・整備を行う「トラックヤード」と「給油施設」を備えている。この施設の誕生により、1周909メートルの舗装評価路で5台の自動運転荷重車両を昼夜問わず走行させ、耐久性の評価に要する時間を大幅に短縮することが可能になった。
今回の実証実験では、舗装評価路で実際に舗装上に大型車を走行させ、舗装にひび割れが発生し疲労破壊に至るまでに通過する輪数(疲労破壊輪数)を実験的に確認する。
使用されるのは、ベース車両である大型トラック「日野プロフィア」に自動運転技術を搭載した自動運転荷重車両だ。LiDARやGNSS(全地球衛星測位システム)データ、カメラにより自動運転荷重車両の走行位置や経路を把握することができる。また通信による制御により安全な車間距離を保ち、人や障害物を検知すると停止する。
自動運転荷重車両は、トラックヤードからの入退場(舗装評価路からトラックヤード内部まで)を自動運転で移動するという。
■日野の自動運転への取り組み
日野自動車は、自動運転の技術開発に積極的な企業として知られている。
高度な自動運転支援技術を実現するために、「全車速 車間距離維持支援システム:全車速ACC(Full Speed Range Adaptive Cruise Control)」や「協調型 車間距離維持支援システム:CACC(Cooperative Adaptive Cruise Control)」、「車線維持走行支援:LKA(Lane Keep Assist)」などを開発中だ。
また2023年に、実際のダム建設現場で自動自律建機等とレベル4相当の自動運転ダンプのDX施工に向けた実証実験を4カ月間行った。2024年11月には豊田通商や先進モビリティ、日本工営などとともに、新東名高速道路で大型トラックを用いた自動運転技術の公道実証を開始している。
今後も、事故原因の9割以上を占める「ヒューマンエラー」の低減を目指し、高度な自動運転技術の開発に取り組んでいく。同社の公式サイトでは、自動運転技術の活用例として「高速道路自動走行」「構内自動走行」「自動運転バス」「トラック隊列走行」が挙げられている。
■日野×大成のタッグに今後も注目
日野自動車は、自動運転技術と運行ノウハウを習得し、社会問題となっている物流2024年問題や労働力不足に伴う社会インフラの機能維持に資する事業の実現を目指している。また大成ロテックは、産学官連携による共同研究なども積極的に行い、社会的要請の高い課題の早期解決に向けた技術開発を加速させる計画だ。
両社の取り組みにより、舗装のいわゆる「強度」の試験を省人化でき、次世代道路技術の早期実装が期待される。今後の取り組みにも引き続き注目したい。
【参考】関連記事としては「日野の自動運転戦略 建機やトラックの無人化に着手」も参照。