Uber Eatsがいよいよ自動配送ロボットの稼働開始を発表した。配送ロボットを使ったフードデリバリーの取り組みはアメリカに次いで2カ国目。日本の道路は世界的にもしっかりと整備がされており、配送ロボットがトラブルなく自動走行をしていけるかなどに注目だ。
■「落とし穴」は回避できる?
自動配送ロボットの開発はすでに多くのベンチャーが手掛けているが、X(Twitter)では中国製の配送ロボットが落とし穴に落ちる様子が投稿されるなど、走行技術には差がある状況だ。
东莞自动驾驶掉坑里了!遇到坑怎么办?设计者没有考虑到吗?再如果在平地上有人画了3D图形的坑呢?看来图形识别和雷达探索一样都不能少哦!这个施工方也是连警告标志和围栏都没有多设置几个,真是蛮干。 pic.twitter.com/m83tfWqxhb
— 老司机 (@h5LPyKL7TP6jjop) October 28, 2023
そんな中でUber Eatsはアメリカのスタートアップ企業であるCartken(カートケン)の配送ロボットを導入する。CartkenはGoogleの元エンジニアらによって2019年に創業した企業で、パートナー企業には三菱電機や楽天なども含まれている。
Uberは2022年にCartkenとのパートナーシップを発表し、すでにアメリカでは一部配送で同社製のロボットを導入してきた経緯がある。
【参考】関連記事としては「Uber Eatsの配送ロボ、「安全大国ニッポン」でも襲撃の標的に?」も参照。
■まずは日本橋で、その後エリアを拡大
Cartkenの自動配送ロボットの型式は「Model C」で、機体サイズは長さ71cm、幅46cm、高さ60cmとなっている。積載容量は最大27リットル/20kgとされ、最高時速は「人の早歩き程度」の時速5.4kmに設定されている。
配送ロボットには自動停止機能が搭載され、監視オペレーターが常に稼働状況を確認している。トラブルが起きれば現場にスタッフが急行する体制も整えている。
また、配送中の商品が第三者に奪われないよう、配送ロボットの中から商品を取り出すためにはアプリでロックを解除しなければならない仕組みが導入されている。
まずは東京の日本橋周辺で午前10時から午後5時に稼働。Uber Eats Japanは「人手が足りていない地域や過疎地域においても、ロボットが活躍できる可能性がある」としている。
自動運転ラボの下山哲平は配送ロボットによるフードデリバリーについて、TBSの報道・情報番組「Nスタ」の取材に対して、「デリバリーの利用者からすれば、商品がしっかり届くのであれば、届けるのが人かロボットかは関係ない」と説明。その上で、「いかに早く、より安いコスト配送でしていけるかが、今後の注目点」とした。
■人手不足の日本で期待感高し
自動配送ロボットに関しては、日本のほかの事業者も実証実験や実用化に取り組んでいる。たとえば出前館や楽天などが取り組んでおり、ロボットの開発企業も増えてきている。
少子高齢化などによって人手不足が叫ばれている日本。物流の2024年問題においてはその解決策の一つとして自動運転技術に対する期待感が大きく、Uber Eatsの取り組みが順調に拡大していくのか、大きな関心を集めそうだ。
【参考】関連記事としては「自律走行ロボットの種類は?」も参照。