清水建設株式会社(本社:東京都中央区/代表取締役社長:井上和幸)と他2社は、AGF(無人搬送フォークリフト)関連ソリューションを提供する「リードテック株式会社」を2023年6月に設立し、事業運営を開始したことをこのほど発表した。
このリードテック社では、搬送ロボット分野で世界的なシェアと実績を誇り、自動運転フォークリフトの開発・製造・販売を行うVisionNav Robotics社のAGFを活用し、物流分野のさまざまなソリューションを提供していくという。
■取扱荷物の増加や人口減少という課題
具体的には、誰でも簡単に搬送指示を入力できるタブレット型の操作端末「ユニバーサルUI」を付与したVisionNavのAGFを定額利用できるメンテナンス付レンタルサービスに、トラックバースでの無人荷取り・荷積みシステムと屋内外の無人搬送システムなどを組み合わせることで、「かしこいフォークリフト」を提供していくという。
リードテックを立ち上げた背景としては、現在物流業界ではEC(電子商取引)市場の拡大に伴い、取り扱う荷物の増加や人口減少による深刻な労働力不足といった課題を抱えていることがあるという。
無人搬送フォークリフトなどを導入すれば業務の効率化・省人化が実現でき、リードテックはこのような課題を解消するとともに、導入費用を上回る生産性向上効果を創出し、顧客企業の競争力向上に貢献することを目指しているという。
■物流業界での導入ニーズは非常に高い
ちなみにVisionNav Roboticsは、中国・深センに本社を構えるAGFメーカーだ。香港中文大学で教授を務める劉雲輝会長が、研究室の博士卒業生らとともに2016年に創業した。2022年4月に日本法人のビジョンナビロボティクスジャパンを設立し、日本市場にも攻勢をかけている。
今後、物流業界で幅広く活躍が期待されるAGF。そのAGFを物流現場で効率よく活用できれば、導入ニーズは非常に高いと考えられる。清水建設率いる新会社の事業展開に引き続き関心が集まりそうだ。
【参考】関連記事としては「地味に重要!異なる自動運転ロボが「エレベータ相乗り」 清水建設が技術確立」も参照。