トヨタが「実証都市」と位置づけて静岡県裾野市で建設している「Woven City」(ウーブン・シティ)。このWoven Cityでは、「リアル」と「デジタル」の両方で開発が進んでいる。
以下のトヨタイムズのYouTube動画では、その開発の様子などが紹介されている。動画の25分40秒くらいの部分から見てみてほしい。
■自動運転シャトル「e-Palette」も登場
動画内では、ロボットのバーチャルシミュレーションをする様子などが紹介されており、まるで本物のような映像のシミュレーターでロボットの操作をしている。
Woven CityのR&DチームのHeadとして動画に出演している大石耕太さんは「何か起こったときの被害をシミュレータでしっかり確認する」「シミュレータならもう1回試してみることができる」などと、バーチャルの有用性について説明している。
また、Woven Cityをデジタルで再現し、VRゴーグルをつけてWoven Cityの中を歩くといったこともすでにできるようだ。VRゴーグルでWoven Cityのデジタル版に入ると、トヨタが自動運転シャトルとして開発中の「e-Palette」(イーパレット)も登場する。
デジタル版の街であれば、現実では試しにくいさまざまなシーンで自動運転の試験をすることができる。そういう意味でもWoven Cityのデジタル版は、トヨタにとって非常に鍵となる実証フィールドと言えそうだ。
【参考】関連記事としては「トヨタのe-Palette(イーパレット)とは?」も参照。
トヨタのe-Palette(イーパレット)とは?自動運転EV、東京五輪で事故 https://t.co/42PVDQKslu @jidountenlab #トヨタ #イーパレット #自動運転
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) February 22, 2022
■リアルのWoven Cityで実証が始まるころには…
Woven Cityはフェーズ1の工事が来年夏にも完了し、実証実験の一部は2025年からスタートする予定であることが明らかになっている。しかし前述の通り、デジタル版のWoven Cityではすでにさまざまなテストが行われているようだ。
ちなみに、こうしたリアルの街などをデジタルの中で再現することを「デジタルツイン」などと呼ぶ。2025年、リアルのWoven Cityで一部の実証実験が始まるころには、すでにバーチャルの試験はかなりのフェーズまで進んでいるのかもしれない。
【参考】関連記事としては「トヨタWoven City「永遠に未完成」「人口2,000人」 FAQ分析」も参照。