Google系の自動運転開発企業である米Waymoは、自動運転タクシー(ロボタクシー)サービスの展開をスピード感を持って進めている。今度はカリフォルニア州ロサンゼルスに照準を定め、ロボタクシーの走行テストを開始するようだ。
WaymoのCEO(最高経営責任者)であるDmitri Dolgov氏が2023年2月28日にTwitter で明かしたもので、ドライバーレスの完全自動運転車が走行するという。
Following a rigorous cycle of validation and safety readiness evaluation, @Waymo is starting fully-autonomous (no human driver) testing in LA. Thrilled by the data confirming, once again, how well our ML-based 5th-gen Driver generalizes across cities! pic.twitter.com/hd0XU5zecT
— Dmitri Dolgov (@dmitri_dolgov) February 27, 2023
また同氏は「私たちのML(機械学習)ベースの第5世代Waymo Driverがいかに都市間で一般化されるかを確認できたことにわくわくしている」ともツイートしている。
■米国で3番目の商圏に?
ロサンゼルスでスタートするロボタクシーの走行テストでは、Waymoの自動運転システム「Waymo Driver」を搭載したジャガーのEV(電気自動車)「I-PACE」が用いられるようだ。同社は、同じカリフォルニア州のサンフランシスコではすでにロボタクシーサービスを開始しているが、ロサンゼルスでは初の試みとなる。
米メディアの報道によると、ロサンゼルスでロボタクシーを利用できるのは、Waymoのテストプログラムに参加する同社の従業員のみとなり、走行台数も制限されるという。
なお同社は、次のロボタクシー展開地域がロサンゼルスになることを2022年10月に発表している。約1,300万人の人口を抱えるロサンゼルスは、米国で3番目に大きいロボタクシーサービスの商圏として注目され、2022年時点では20億ドルの市場機会を創出することが推定されるとしていた。
同社はロサンゼルスへの拡大を想定し、2019年から市内のいくつかの地区のマッピングを行なっていた。
■なんとしてでも「成功」を
Waymoは2018年12月、世界初のロボタクシーサービス「Waymo One」をアリゾナ州フェニックス郊外で開始した。世界でも先陣を切ってロボタクシー開発に取り組むWaymo。一方で事故が一定数報告されており、サービス拡大を懸念する声も少なくない。
こうした状況であることからも、ロサンゼルスでの実証はなんとしてでも「成功」と呼ばれる必要がある。
▼Waymo公式サイト
https://waymo.com/
【参考】関連記事としては「Waymoの自動運転戦略(2023年最新版)」も参照。