自動運転バスに「100円」で乗れる!西新宿でレベル2実証

京王電鉄バスが実施主体、MaaSも導入



運行実証で使用される自動運転車両=出典:京王電鉄バス

京王電鉄バス株式会社(本社:東京都府中市/代表取締役社長:宮坂周治)は、東京・西新宿エリアで自動運転バスの運行実証を2023年1月23日〜2月26日に行う。

今回の運行実証では、一般ユーザーも運賃100円で乗車可能だ。気軽に自動運転を体験できる機会はまだ決して多くないため、先進技術を体験できるチャンスだ。


この実証は、東京都の「令和4年度西新宿エリアにおける自動運転移動サービス実現に向けた5Gを活用したサービスモデルの構築に関するプロジェクト」に採択採択されて実施される。

なお京王電鉄バスは昨年度も同プロジェクトに採択されており、西新宿エリアでの自動運転バスの実証は2年連続となる。

■東京都庁と新宿駅を結ぶ経路を走行

運行実証では、自動運転バスが東京都庁と新宿駅西口を結ぶ循環経路を午前10時〜午後3時の間に走行する。

出典:京王電鉄バス

乗車には、京王電鉄のMaaSサービス「TAMa-GO」での事前予約が必要だ。クレジットカードによる事前決済を行うと、QRコードのウェブチケットが発行される。事前予約は、2022年12月21日〜2023年2月26日の予定となっている。


実証で使用されるのは、群馬大学発の自動運転スタートアップである日本モビリティが所有する日野自動車の「ポンチョロング」だ。同車両は定員14人で、セーフティドライバーが同乗し、レベル2での自動運転走行となる。

自動運転走行については、下記3つを検証する。

  • 障害物検知機能の向上、車線変更機能の追加、路側センサーの設置による路上駐車車両の回避
  • 自動ブレーキ機能の向上
  • 信号協調による停止・発進・右左折の自動化

そのほか、事前決済システムとQRコードを活用した乗車システムの検証や、5Gを活用した車内遠隔監視、車内ロボットを利用した遠隔接客なども行う予定だ。

出典:京王電鉄バス(※クリックorタップすると拡大できます)
■自動運転サービスの2025年実現に向け

東京都は、2025年の「無人自動運転による移動サービスの実現」を政策目標として掲げている。なお対象地域となる西新宿は、東京都が推進する先端技術などを活用した「スマート東京」の先行実施エリアとなっている。


西新宿から始まる自動運転バスの取り組みに注目したい。

▼西新宿エリアにおいて自動運転の運行実証を行います|京王電鉄バス株式会社
https://www.keio-bus.com/news/b771903df3fec3142ca4.pdf

【参考】関連記事としては「自動運転と東京(2022年最新版)」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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