甲子園周辺が自動運転のメッカに!?阪神電車が実証実施へ

2022年11月、低速自動運転EVなどで試乗体験



左はマイクロ・ロボットタクシーMopi、右はガルー=出典:阪神電車プレスリリース

阪神電気鉄道株式会社(本社:大阪府大阪市/代表取締役社長:秦雅夫)=阪神電車=は、甲子園エリアで次世代モビリティの実証実験を11月11、13、18、19日に実施する。自動運転型グリーンスローモビリティと搭乗型自動追従ロボットの試乗体験を行うという。

阪神電車は魅力あふれる沿線の実現のため、甲子園エリアを「重点取り組みエリア」の1つに設定し、沿線の魅力を向上させる活動に力を入れている。その一環として、利便性が高く住みたい街として選ばれるエリアの形成を目指し、次世代モビリティの実用化に向け取り組んでいくという。


甲子園といえば、高校球児たちの夢の舞台。今回の実証実験をきっかけに、甲子園周辺でいずれ自動運転車が本格的に多数導入され、次世代モビリティの普及の舞台にもなるかもしれない。

■「Mopi」と「ガルー」で実証実験

冒頭触れたように、今回の実証実験では2つの次世代モビリティの試乗会を実施する。1つ目のモビリティは、自動運転技術開発を手掛けるモピの低速EV型マイクロ・ロボットタクシー「Mopi」だ。

Mopiは、高精度GPS(全地球測位システム)やステレオカメラなどのセンサー情報を統合する独自のソフトウェア技術を活用し、高精細3Dマップを使用せずに低コストでの自動運転を実現するグリーンスローモビリティだ。

1回の走行で最大6人が乗車でき、実証実験では時速約5キロで10分間隔で走行する。グリーンスローモビリティについて同社は「時速20キロ未満で走行する電動車を活用した小さな移動サービスで、その車両も含めた総称」と説明している。


【参考】関連記事としては「グリーンスローモビリティとは?(2022年最新版)」も参照。

もう1つは、搭乗型自動追従ロボットだ。先導する人を自動で追従し走行するもので、実証実験では日信電子サービスの「ガルー」を用いる。1台に1人が乗車し、5分間隔で走行するという。

今回の実証実験を通じて、阪神電車は自動運転での近距離輸送サービスのニーズの把握や、実現に向けた課題の検証を行うという。

■試乗した人はどのような反応をする?

日本国内では、自動運転バスを使った取り組みやMaaSアプリの開発などに挑む企業・自治体が増えており、この記事で紹介した阪神電車の実証実験もこの流れをくむものだ。実証実験ではどのような成果が出るのか、試乗した人がどのような反応をするのか、注目したい。


【参考】関連記事としては「モビリティとは?意味や定義は?(2022年最新版)」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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