中国のスマートフォン企業であるXiaomi(シャオミ)。同社に関しては自動運転車の開発プロジェクトを進めていることが報じられており、Xiaomi初の市販車のパーツサプライヤーとしてどの企業が選定されたかも、徐々に明らかになってきている。
■LiDARはHesai製品を採用
まず「自動運転の目」と称されるLiDAR(ライダー)に関しては、中国企業のHesai Technologyが選定されたようだ。シャオミはHesai Technologyに対し、これまで3億7,000万ドル(約530億円)以上を投資してきた経緯がある。
Xiaomiが初めて市販する自動運転車には、Hesai TechnologyのLiDAR製品「AT128」が搭載される予定となっているという。
バッテリーに関しては、中国の電気自動車(EV)用電池メーカーであるCATLと、中国のEV大手「比亜迪」(BYD)の傘下企業である「弗迪電池」(FinDreams Battery)が選定された模様だ。
■自動運転ソフトは自社開発濃厚?
気になるのは、自動運転ソフトウェアを自社開発するのかどうかだが、今のところは自社開発が濃厚だ。というのも、Xiaomiは2021年7月に自動運転開発企業のDeepMotion.aiを7700万ドル(約110億円)で買収し、自社でソフトウェアの開発チームを組成したからだ。
報道によれば、この開発チームの人員は現在500人体制で、2022年内にさらに100人ほど人員を増やす予定のようだ。
■有望ベンチャーの「囲い込み」戦略
Xiaomiは自動運転関連企業への投資を強化している。
前述の通り、Hesaiに対してはすでに3億7,000万ドル以上を投資しているが、別なLiDAR企業にも投資を行っている。具体的には、2022年に入り、中国のLiDAR開発企業であるRoboSenseにも資金を投入している。
半導体チップを開発するBlack Sesame Technologiesの資金調達を主導したことでも知られており、自社の自動運転車の開発のために、関連企業の「囲い込み」を進めている印象が強まっている。
ちなみに同じスマホメーカーとしては米Appleも自動運転車の製造プロジェクトを進めているが、報道された情報ベースでは、Xiaomiの方がプロジェクトの進み具合は先をいっている印象だ。Xiaomi CarとApple Car、どちらが先に発売されるかにも注目したい。
【参考】関連記事としては「Apple Car暫定情報」も参照。