韓国最大手の自動車メーカーである現代自動車(ヒョンデ)グループに属し、空飛ぶクルマと呼ばれるeVTOL(電気垂直離着陸機)の開発企業である米Supernalは、開発中のeVTOLの初期キャビンコンセプトを発表した。
Supernalは、eVTOLの開発や既存の交通システムと次世代モビリティの連携に取り組むことを目的に、2021年11月に米国を拠点として設立された企業だ。
報道によれば、Supernalは2028年にまず米国で、次に英国をはじめとした欧州で、商用での利用開始を目指しているようだ。ちなみに初期キャビンコンセプトは英国で開催されたファーンボロー国際航空ショーにおいて、初めて公開された。
現代グループは、地上の自動車だけではなく広範囲な輸送技術の1つとして、UAM(アーバン・エア・モビリティ)にも進出することを明らかにしていた。
■都市間エアーシャトルとして開発
eVTOLの初期キャビンコンセプトの発表では、Supernalが開発中の都市間エアーシャトルのデザインが紹介された。
シャトル内のデザインは、現代グループの自動車セクターやエンターテインメントシステムからヒントを得ている。人間工学的な観点を考慮した5席のシートが組み込まれ、軽量のカーボンファイバーが使用されている。
キャビンには現代グループが重要視している「サスティナブル」な素材が極力使用されている。リサイクル可能なプラスチックや耐久性のある植物由来のレザー、再生プラスチック生地などが素材として取り入れられているという。
■現代、自動運転でも野心的な構想
現代自動車は、自動運転レベル4の車両を2023年に公道でデビューさせるという構想を明らかにしている。今回のeVTOLの初期キャビンコンセプトの発表により、空飛ぶクルマ開発においても、存在感を示したい考えだ。
▼Supernal公式サイト
https://supernal.aero/
【参考】関連記事としては「現代自動車、自動運転レベル4車両を2023年に公道デビュー 鄭会長が構想」も参照。