自動運転新興の米Argo AI、150人解雇 従業員の7〜8%に相当か

「さらなる成長のため」と説明



出典:Argo AI公式サイト

アメリカのある自動運転スタートアップ企業が、従業員約150人を解雇したようだ。そのスタートアップ企業とはArgo AI。自動車メーカーの米フォードとドイツのフォルクスワーゲン(VW)が支援するベンチャーだ。

■全従業員数の7〜8%に相当か

Argo AIは本拠地をペンシルベニア州ピッツバーグに置いており、従業員数は約2,000人とされている。仮に従業員数が2,000人なら、解雇された150人という人数は全従業員数の7〜8%に相当する。同社は解雇について、今後のさらなる成長と自動運転車両の配備に向けて必要な措置だと強調している。


Argo AIはGoogleとUberで自動運転開発に携わっていた2人が2016年に設立したスタートアップ企業だ。ここ数年、自動運転事業の拡張に伴い、採用活動を強化し、人員を急速に増やしてきた経緯がある。

現時点では、フロリダ州マイアミとテキサス州オースティンで自動運転車の実証実験を行っており、2025年にはフォルクスワーゲンと自動運転ライドシェアサービスを展開する計画を立てている。

テスラの解雇も最近話題に

自動運転業界での解雇に関するニュースとしては最近、テスラが自動運転支援システム「オートパイロット」部門の従業員を数百人解雇したことも話題になった。オートパイロット部門に限った解雇ではないが、同社の解雇人数規模としては過去最大級のこととされている。

ちなみに、アメリカではリセッション(不況)入りに対する懸念が高まっており、採用控えや解雇に乗り出す有名企業が目立ちつつある。


アメリカにはArgo AIのような自動運転関連ベンチャーは多い。今後そうしたベンチャーでも、Argo AIのような解雇のニュースが飛び出してくるのだろうか。

【参考】関連記事としては「自動運転業界のスタートアップ一覧(2022年最新版)」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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