トヨタ子会社ウーブン・コア、純利益は42%増の22億円

高度運転技術システムの開発を担う



出典:官報(※クリックorタップすると拡大できます)

トヨタ子会社のウーブン・コア株式会社(本社:東京都中央区/代表取締役:ジェームス・ジョセフ・カフナー・ジュニア)の第5期(2021年4月〜2022年3月)決算公告が、このほど官報に掲載された。第5期の純利益は前期比42.7%増の22億8,138万円だった。

■決算概要(2022年3月31日現在)
貸借対照表の要旨(単位:千円)

▼資産の部
流動資産 11,689,325
固定資産 10,644,440
資産合計 22,333,765
▼負債及び純資産の部
流動資産 17,531,148
(うち賞与引当金)(977,068)
固定負債 401,967
(うち退職給付引当金)(49,987)
株主資本 4,400,649
資本金 50,000
利益剰余金 4,350,649
利益準備金 12,500
その他利益剰余金 4,338,149
(うち当期純利益)(2,281,380)
負債・純資産合計 22,333,765


■ウーブン・コアとは?

ウーブン・コアは、トヨタ子会社であるウーブン・プラネット・グループの1社だ。トヨタで技術開発などに携わってきた鯉渕健氏と虫上広志氏をリーダーに、自動運転技術の開発や技術実装、市場導入、普及を担っている。

【参考】ウーブン・プラネット・グループは、グループ全体の意思決定を行うウーブン・プラネット・ホールディングス、先進なプロジェクトの企画やプロトタイプ開発を行うウーブン・アルファ、投資機能を持つウーブン・キャピタル、そしてウーブン・コアにより構成されている。

高度運転技術システム「TEAMMATE」を開発

ウーブン・コアは、人と車が仲間のように走ることを目指す「Mobility Teammate Concept」の考えに基づき、高度運転技術システム「TEAMMATE」(チームメイト)を開発している。人が車を運転する楽しみを残しつつ、自動運転システムによって安全性を補完することが狙いだ。

このシステムの特徴としては、Intelligent(知能化)、Reliable(信頼性)、Perceptive(認識性能)、Interactive(ドライバーとクルマの対話)、Upgradable(ソフトウェアアップグレード)の5つが挙げられている。


「Advanced Drive」は現在まで計4回のアップデート

このシステムを利用した「Advanced Drive」では、分岐、車線変更、追い越し支援や、ドライバーの居眠り運転警告などを行う。2021年4月には、Advanced Driveを搭載した新型LS、新型MIRAIを発売し、現在まで計4回のアップデートが行われた。

ちなみに、このシステムによる自動運転レベルは2であり、今後さらに搭載車種の拡大が期待される。

※官報に掲載された決算公告に関する記事は「自動運転・MaaS企業 決算まとめ」から閲覧頂くことが可能です。

【参考】関連記事としては「トヨタ「ウーブン」、新体制3社の決算解説!自動運転技術やWoven Cityに注力」も参照。


記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




関連記事