日本版Uber!舞鶴市の「meemo」、住民同士が送迎

ドライバーには市が特典を提供



出典:オムロンプレスリリース

オムロン子会社のオムロンソーシアルソリューションズ株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長:細井俊夫)=OSS=は、「住民同士の送迎」を含むMaaSサービス「meemo(ミーモ)」の提供を京都府舞鶴市で開始したようだ。

報道発表によれば、ユーザーがアプリで目的地を検索すると、バスやタクシー、住民同士の送迎を組み合わせた選択肢から移動方法を選択できるという。


住民同士の送迎では「利用者」が「ドライバー」に対し、ガソリン代や送迎料の代わりとしてアプリ内で「mee」を感謝のしるしとして送る。ドライバーはmeeを貯めると、市から表彰されたり、市のイベントの優待を受けたりすることができるという。

meemoのキャッチフレーズは「もっと動いて、もっと会おう」で、住民同士の触れあいの機会を増やすことも目的としている。

■実証実験で確認されたサービスの有用性

OSSと舞鶴市は包括連携協定を2019年4月に締結し、人口減少による公共交通の運転手不足や交通弱者の移動手段の確保などの課題に向き合ってきた。そして2020年7月から日本交通を加えた3者で、meemoを活用した地域共助型生活交通サービスの構築に取り組んできた。

そして約2年に及ぶ実証実験を経て、今回サービスが正式にローンチされた形のようだ。過去の実証実験では、2カ月間でドライバー40人、利用者51人が参加し、マッチングは111回成立したという。


利用者のアンケートによると、認定を受けたドライバーが送迎を行うことや、市とOSSが運営していることが安心材料となり、ユーザーの4分の3以上が住民による送迎に不安を感じなかったと回答している。つまり、多くの住民にサービスが受け入れられたと言える。

出典:オムロンプレスリリース
■「日本流ライドシェア」と言えそう

利用者とドライバーとのマッチングサービス、いわゆるライドシェアといえば、代表的なのはUber(ウーバー)だ。移動したい人とドライバーをつなぐという点では同じだが、meemoは住民同士の助け合いという側面が強い。お金のやり取りも発生しない。

日本では有料のライドシェアが一部例外を除いて解禁されていないこともあり、meemoのような仕組みは「日本流ライドシェア」とも言えそうだ。meemoについては以下の公式サイトではmeemoの特長などが詳しく説明されているので、ご参考までに。

▼meemo公式サイト
https://meemo.jp/


【参考】関連記事としては「ライドシェアとは?」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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