マスク氏「2024年までに自動運転タクシー」 運賃はバス並み

ハンドルなし、ペダルなしの車両で



テスラのイーロン・マスクCEO=出典:Flickr / Ennoti (Public Domain Mark 1.0)

Twitterを買収する方針を明らかにし、また世界から注目を集めているイーロン・マスク氏。Twitterの買収に関してももちろんニュース性は十分だが、本業ともいえるEV事業、すなわちテスラに関する動きも、依然として注目の的だ。

そんなテスラに関する動きとして今後注目したいのが、自動運転タクシーをいつ投入するかだ。過去に2019年に実現すると発言しながらも実現できていない自動運転タクシーだが、マスク氏の最近の発言によれば「2024年まで」に市場投入するという。


■バスや地下鉄の切符より安く済む?

マスク氏がこのように語ったのは、2022年第1四半期の決算説明会の場でだ。ハンドルもペダルのないロボタクシーの量産を2024年ごろにスタートし、市場化するという。

ロボタクシー計画については、今月初旬に行われたテキサス州オースティンの新ギガファクトリーのオープニングにおいても、マスク氏は言及していた。

マスク氏はロボタクシーの導入によって、これまで経験したことのないほど低コストな移動手段を顧客に提供できる、と強調している。乗車料金については、バスや地下鉄の切符より安く済む、と考えているようだ。

またロボタクシー車両のデザインについては、非常に未来的な外観の車両となること、自動運転を念頭においてゼロから設計された車両であること、ハンドルやペダルを排除することで設計の自由度を高めること、などとしている。


■「アメリカ初」というわけではないが・・・

自動運転ラボではこれまでもマスク氏の発言をたびたび取り上げてきた。直近では「イーロンマスク氏が毎年「自動運転は”来年”可能に」と語る皮肉動画が話題に」を公開しているので、参照してほしい。

ちなみに自動運転タクシーについては、Google系WaymoやGMがアメリカですでに実用化しており、テスラが2024年にサービスを展開し始めても「アメリカ初」というわけではない。

しかし、マスク氏の事業展開のスピード感を加味すると、サービスの提供を開始したあと、すさまじい早さで全米までサービス展開エリアを拡大するかもしれない。さて、どういう展開になるか。

【参考】関連記事としては「名言?迷言?自動運転、テスラのイーロン・マスクCEO発言5選」も参照。


記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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