LiDAR開発で注目を集める米Luminar Technologies。2021年通期の売上高は前期比128.9%増の3,194万4,000ドル(約38億7,000万円)まで増えた。2022年3月24日までに行われた決算発表で明らかになった。
「製品」(Products)セグメントの売上高は同109%増の1,011万8,000ドル、「サービス」(Services)セグメントの売上高は同139.5%増の2,182万6,000ドルだった。製品セグメントよりもサービスセグメントの方が売上高の金額の伸びが大きかったことに注目してほしい。
Luminar Technologiesはサービスセグメントの売上高の伸びが大きかった要因などについて説明していないが、恐らく、販売済みのLiDAR製品のメンテナンスやチューニングなどに絡む売上高が膨らんだものとみられる。
ちなみに最終損益は2億3,798万6,000万ドルの赤字で、前期の3億6,229万8,000ドルの赤字よりはマイナス幅が縮小した。
■仏NAVYAでも同じような現象が
サービス売上の伸び率が製品売上の伸び率を上回るという現象は、Luminarだけにみられるものではない。先日自動運転ラボでも記事にした仏Navyaでも同様のことが起きている。
【参考】関連記事としては「「サービス売上」の伸び鮮明!自動運転シャトルの仏NAVYA、前年比23%増」も参照。
Navyaはハンドルのない自動運転シャトル「ARMA」を開発・販売していることで知られている。上記の記事でも説明しているように、車両部門の売上高の伸び率をサービス部門の売上高の伸び率が上回っている。
具体的には、「車両部門」の売上高が前年同期比17%減の604万ユーロ(約7億8,000万円)だったのに対し、「サービス部門」(ライセンス販売やメンテナンスなどの収益)の売上高は同23%増の412万ユーロ(約5億4,000万円)だった。
車両の売上高は車両を販売しなければ計上されないが、サービス部門の売上高は過去に販売した車両数をベースに積みあがっていく。こうしたロジックもあり、サービス部門の売上高の伸びが好調だったようだ。
■業績にとっては確実にプラス
LuminarとNavyaがそれぞれどのような経営戦略を立てているかについては、確定的なことは言えないが、サービス部門の売上高が安定して増えていくことは、両社の業績にとっては確実にプラスとなる。
とはいえ、そもそもプロダクトの販売も積み重ねなければ、サービス部門の売上高も伸び悩むため、もちろんLiDARや自動運転シャトルの販売数も重要であることは、言うまでもない。
【参考】関連記事としては「自動運転で注目!国内外スタートアップ45社を総まとめ」も参照。