Luminar、株価が一時70%高!自動運転向けLiDARをNVIDIAが採用

SPAC上場の"汚名"を返上できるか注目



出典:TradingView株式チャート(https://jp.tradingview.com/chart/gdaKoeSa/?symbol=NASDAQ%3ALAZR

「SPAC」(特定目的買収会社)を合併して上場することを「SPAC上場」と呼ぶ。通常のIPO(新規株式公開)による上場は、売上高や利益の規模のほか、事業実績などが問われるが、SPAC上場では売上高や実績が少ない企業も上場することができる。

こうしたスキームを利用し、自動運転業界ではまだ売上がほとんどないLiDAR開発企業も、SPAC上場で続々と株式市場にデビューしている。ただし、SPAC上場した企業は成長ストーリーこそ華やかなものの、まだ実績に乏しいため、最近は株価の低迷が目立つ。







もはやSPAC上場したこと自体がその企業の「汚名」ともなりそうな中、「天才」「神童」と呼ばれるオースティン・ラッセル(Austin Russell)氏が創業したLuminar(ティッカーシンボル」LAZR)でさえも、SPAC上場後、株価の下落基調が続いてきた。

しかし2021年11月9日のアメリカの株式市場では、Luminarの株価が一気に急伸した。何が起きたのか。

■NVIDIAがLuminarのLiDARをセレクト

この日、米半導体大手NVIDIAが開いた技術カンファレンスで、LuminarのLiDARセンサーと関連ソフトウェアが、NVIDIAの自動運転車向けの「NVIDIA DRIVE Hyperion」に採用されたことが発表された。

NVIDIA DRIVE Hyperionは自動運転向けのリファレンスプラットフォームであり、テストプラットフォームでもある。このプラットフォームはLiDARなどのセンサーも内包しており、そこでLuminarのセンサーが選ばれたようだ。

つまり今後、NVIDIAのNVIDIA DRIVE Hyperionが大々的に展開されていけば、それに呼応してLuminarの売上高も上がっていくことが考えられる。

■プレマーケットで一時70%高の場面も

LuminarはRussell氏が高校在学中に創業した企業だ。Russell氏は11歳のころに自宅ガレージにラボを作るなどし、その後、光工学に興味を持っていく。そして、高校在学中にLuminarを創業し、25歳のときにLuminarがSPAC上場するに至っている。

Luminarの株価は11月9日、14.97%高の20.120ドルで取引を終えたが、株式市場が開く前のプレマーケットでは株価が一時30ドル近くまで上がり、前日比で70%高となる場面があった。それだけ株式市場でLuminarへの注目度が高まった1日だった。

しかし、時価総額は2021年11月9日時点で72億3,000万ドル(約8,1000億円)で、上場時よりは時価総額を落としている。そんな中、NVIDIAという売り先を確保し、株価が下落しがちなSPAC上場という「汚名」を返上できるのか、引き続き注目したいところだ。

▼Luminar Lidar Selected for NVIDIA DRIVE Hyperion Autonomous Vehicle Reference Platform
https://www.businesswire.com/news/home/20211109005556/en/Luminar-Lidar-Selected-for-NVIDIA-DRIVE-Hyperion-Autonomous-Vehicle-Reference-Platform

【参考】関連記事としては「Luminarの年表!自動運転の目「LiDAR」を開発」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)









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