いつの間に!?線路に挟まれた空間に自動運転のテストコース出現

JR西とソフトバンクが開発、実証実験で利用



線路と線路の間に設置された自動運転の専用テストコース=出典:JR西日本プレスリリース

西日本旅客鉄道株式会社(本社:大阪府大阪市/代表取締役社長:長谷川一明)=JR西日本=とソフトバンク株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長:宮川潤一)は2021年10月から、「自動運転・隊列走行BRT」の実証実験を専用テストコースにて行う。

自動運転と隊列走行技術を用いたBRT(バス高速輸送システム)の実証により、日本初となる連節バスの自動運転化と自動運転バス車両の隊列走行の実用化を目指すという。


ちなみにテストコースは総面積約22,800㎡、コース総延長約1.1キロ、直線最長約600メートルで、コントロールセンターや駅・停留所、駐車場、専用道と一般道との交差部を想定したクロスポイント、単一車線でのすれ違いを制御する交互通行ポイントが設けられている。

出典:JR西日本プレスリリース
■目指すは2020年代半ばの社会実装!10月から実証開始

JR西日本とソフトバンクは2020年3月に「自動運転・隊列走行BRT」の開発プロジェクトを立ち上げ、滋賀県野洲市に専用テストコースを設置するなど実証実験に向けて準備を進めてきた。

2021年10月から自動運転に向けた車両の機能試験を開始する。そして2022年春ごろから、連節バスと大型バス、小型バスという3種の異なる自動運転車両が隊列走行する実証実験をスタートさせる計画のようだ。

2022年夏頃には乗降場への正着制御や車両の遠隔コントロールなどの運用面の試験を開始し、2023年には専用テストコースでの自動運転・隊列走行に関する技術確立を目指す。2020年代半ばの社会実装を目指しているという。


この開発プロジェクトには、ソフトバンク子会社で自動運転車両の運行プラットフォームを開発するBOLDLYなども参加するようだ。実証実験の行方に注目したい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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