三重の上空に「空の道」!空飛ぶクルマの実現へ、ナビ実証実施へ

エアモビリティ社の事業を県が採択



空⾶ぶクルマのプラットフォーム事業を⼿がけるエアモビリティ株式会社(本社:東京都新宿区/代表取締役社⻑:浅井尚)は2021年9月15日までに、三重県の「クリ『ミエ』イティブ実証サポート事業」の第1期公募において、「『空⾶ぶクルマ』のナビゲーションシステム『AirNavi』のドローンを使⽤した実証実験」が事業採択されたことを発表した。

今後三重県内において、エアモビリティ社が開発する空のナビシステム「AirNavi」を使い、ドローンを使用して機能の有用性を検証する。


以下がAirNaviのイメージ画像で、空飛ぶクルマなどが飛行する「空の道」がディスプレイ内に表示されていることが分かる。三重県では2022年以降、この実証実験の結果を踏まえ、空飛ぶクルマの有人飛行を実現させ、社会実装につなげていきたい考えだ。

出典:エアモビリティ社プレスリリース
■空の道を示すナビシステム「AirNavi」

AirNaviについてもう少し詳しく説明していこう。AirNaviはエアモビリティ社が開発する「AirMobility Service Collaboration Platform」(ASCP)の機能の一部だ。

ASCPは空飛ぶクルマが安全運航するためのインフラプラットフォームで、「ナビ」「保険」「バーティポート(離着陸場)」「決済」「データ保管」「遠隔診断」「データ解析」「予約」の8つの要素から成る。

利用者が「AirNavi」を起動して目的地を入力すると、天候やバーティポートの場所などを考慮した最適なルートが算出される。その後、そのルート上でのリスクを評点化し、必要であれば適切な保険をキャッシュレスで決済購入し、安全運航をサポートするという。


今回の実証では、実証実験に参加する各企業が提供する気象情報や地図データ、バーティポート情報、リスクアセスメント情報などのデータ連携、各種機器などを使い、AirNaviの有用性を検証する。

■実証実験に参加する企業は?

実証実験には、三重県とエアモビリティのほか、東京海上日動火災保険やダイナミックマップ基盤、ウェザーニューズ、ゼンリン、三菱電機、KDDI、⻑⼤、イームズロボティクス、マゼランシステムズジャパンが参画する。

各社がどの情報・データ・機器などを提供するかまでは明らかにされていないが、ダイナミックマップ基盤やゼンリンが地図関連データを、ウェザーニューズは気象データを提供するとみられる。

ちなみに、三重県とエアモビリティ、東京海上日動火災保険は2020年11月に、「三重県内における『空飛ぶクルマ』の実証実験、実用化に向けて連携する包括協定」を締結している経緯がある。


■空には「道路」がないだけに、注目の実証実験に

自動車での移動ではカーナビが便利だが、無くても運転はできる。道路に沿って走ればいいからだ。しかし空には「道路」がない。そのため、ルートを示してくれるナビシステムは非常に重要な役割を果たす。注目の実証実験となりそうだ。

▼エアモビリティ公式サイト
https://airmobility.co.jp/
▼クリ“ミエ”イティブ実証サポート事業で実証実験・社会実装のサポートを行う事業者(第1期)を決定しました
https://www.pref.mie.lg.jp/TOPICS/m0345400011.htm

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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