新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化する中、自動運転ベンチャーのZMPは軽症者などを受け入れる宿泊療養施設に対し、自律走行が可能な台車型の物流支援ロボット「CarriRo」を提案している。既に実際の施設での動作検証もスタートさせたようだ。
軽症者などの受け入れ施設では「弁当の配送」や「ゴミの回収」などの業務が不可欠である一方、対応するスタッフの二次感染リスクや心理的不安、人手不足などの課題がある。ZMPのCarriRoはそんな課題を解消するために有効な手段となりうる。
配送を無人化できれば人と人の接触機会を減らせる。CarriRoはエレベーターの乗り降りもできるため、階をまたぐ配送も可能だ。センサーを使って人や障害物を避けて進むこともできる。遠隔でモニタリングも可能だ。
■「RoboCar」や「PATORO」では消毒液噴霧オプション
ZMPはこれまでも、自動運転車「RoboCar」や警備ロボット「PATORO」に消毒液散布オプションを追加し、感染防止対策に役立ててもらおうと取り組みを続けている。
RoboCarでは手すりや座席、床、壁に消毒液を自動で噴霧する機能が追加され、PATOROは病院やスーパーなどを巡回しながら手すりや床などを消毒してまわれるようになった。
矢継ぎ早にソリューション提案を行うZMP。同社は既に自社製品の多くの導入・実証実績を有しているが、今回の新型コロナウイルスに対する取り組みで技術力がより広く知られることになりそうだ。
人を介さない自動運転での物資の輸送や消毒機能はいま、感染拡大抑制のための大きな力になる。ZMPの取り組みに今後も注目していきたい。
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【参考】関連記事としては「自動運転の消毒ロボ、遂に日本でも!ZMPが警備ロボに追加機能 新型コロナ感染防止で」も参照。