新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界中で猛威を振るい、終息までには長期戦になることも覚悟しないとならない状況だ。そんな状況下、「ドローン」が活躍しつつある。ドローンであれば人と人の接触を減らしながら輸送できるからだ。
■中国ではテラドローンのグループ会社が…
テラドローン株式会社(本社:東京都渋谷区/代表取締役:徳重徹)のグループ企業であるアントワーク社は2月、地方自治体や医療機関との連携により、自社開発したドローンと無人ステーション活用して医薬品や検査キットを中国浙江省の病院から疾病管理センターへ輸送した。
テラドローン社は産業向けドローンサービスを展開している日本のベンチャー企業で、アジアやアメリカ、ヨーロッパなど世界25カ国以上に支社を持つ。グループ会社のアントワーク社は、CACC(中国民間航空局)の「都市型ドローン輸送」のライセンスを世界で初めて取得している。
■アメリカではAlphabet傘下のWing社が…
Googleの親会社である米Alphabet社もドローンを使った取り組みを始めた。傘下Wing社のドローンを使って、医薬品や食料品を配達していることを、2020年4月11日までに明らかにしている。
Wing社は2019年にドローン配達サービスでFAA(米連邦航空局)の認可を得ている。ロックダウンが実施されているアメリカではドローンを使った配達の依頼が急増しているという。
■【まとめ】感染拡大防止に有用なドローン、将来は「空飛ぶクルマ」も
自粛が呼びかけられている日本でも、こうした動きが始まる可能性は十分にある。
ここからは将来的な話だが、ドローンより積載容量が大きい「空飛ぶクルマ」が実用化されるようになれば、より多くの医薬品の輸送や医療スタッフの移動にも貢献する。そのため今回の新型コロナウイルスという非常事態を機に、空飛ぶクルマの実用化に向けた気運が高まっていくことも考えられそうだ。
【参考】関連記事としては「空飛ぶクルマとは? 仕組みや技術、必要なインフラなど|自動運転ラボ」も参照。