自動運転OSを開発する株式会社ティアフォー(東京オフィス:東京都文京区/代表取締役:武田一哉)は2020年3月27日、ヤマハ発動機と合弁会社として「株式会社eve autonomy(イヴ・オートノミー)」を設立し、4月から稼働を開始することを発表した。
この合弁会社では、ティアフォーが開発するオープンソースの自動運転OS「Autoware」の技術とヤマハ発動機の車体開発技術を組み合わせ、工場敷地内などにおけるモノの自動搬送ソリューション事業を展開していく。
報道発表では、誰にでも扱いやすいソリューションにすることや、サブスク型サービスの開発やアフターサポートの提供を目指すことも触れられている。既に両社はソリューションの共同開発に取り組んでおり、その事業を新会社で承継する形となるようだ。
まずはヤマハ発動機の製造工場で自動搬送ソリューションの導入を進めていくという。
■「自動運転の可能性を、すべての工場へ」
今回の報道発表にあたり、ティアフォー創業者の加藤真平CTO(最高技術責任者)は「ヤマハ発動機のような日本を代表する大企業とティアフォーのようなディープテックベンチャーがタッグを組むことが世界と戦う術の1つ」と強調。その上で「このチームとAutowareで自動搬送ソリューションに革命を起こしたい」としている。
ヤマハ発動機側は取締役上席執行役員モビリティ技術本部長である島本誠氏のコメントとして「当社で培ったハードウェアの技術と信頼性にティアフォーのスピードと最先端のテクノロジーを融合することで、これまでに無かった価値創造ができると期待しています」としている。
既に新会社の公式サイトも立ち上がっている。トップページに掲載されているキャッチコピーは「自動運転の可能性を、すべての工場へ〜Bringing autonomy to every factory〜」だ。
本社は静岡県袋井市に構え、同社の資本金は8億円(資本準備金を含む)とされている。公式サイトは「https://eveautonomy.com/」。今後の取り組みに注目だ。
【参考】関連記事としては「自動運転スタートアップのティアフォー、AIの第一人者・松尾豊氏の研究組織と協働」も参照。