西日本旅客鉄道株式会社(本社:大阪府大阪市/代表取締役社長:来島達夫)は2019年2月20日までに、地域の観光利便性向上を目指した新たな2次交通サービスの検討のため、観光客向けタクシーの「乗り放題サービス」の実証実験を3月9日から17日まで実施すると発表した。
実証実験は、タクシー大手の日本交通株式会社とタクシー配車システムの開発を手掛ける株式会社電脳交通、篠山市とともに取り組み、兵庫県篠山地区で実施する。
同地区の観光地ではこれまで車がないと周遊しづらいなどの課題があった。観光客と目的地を結ぶラストワンマイル対策の一環として、注目を集める実証実験となりそうだ。
■旅行者は「パスポート」を購入して利用
実証実験では、篠山エリアへの旅行者を対象に「パスポート」(タクシー乗り放題ご利用券)を定額で販売。利用者はパスポートに掲載されたQRコードから専用サイトにアクセスし、目的地や配車時間を予約してタクシーを呼び出す。
実証実験では乗降可能場所が指定されており、篠山市の玄関口となる篠山口駅や観光施設、旅館・ホテルなど、19カ所間の移動が可能となっている。パスポートは1組5000円で、1日5枚販売される。利用時間は午前10時から午後7時。
地方では過疎化の進行によって既存の交通インフラの消滅や事業の縮小が進み、観光客の移動手段が乏しくなることによって観光客の減少につながるケースも聞かれる。今回の実証実験は電車の運行会社とタクシーの運行会社が協力してこの課題に立ち向かおうという取り組みと言える。
【参考】関連記事としては「【最新版】タクシー配車アプリや提供企業を一挙まとめ 仕組みも解説」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) October 19, 2018