
組み込みエンジニアの平均年収は557万円台だ。IT職種の中でも高い水準にある。
自動運転・ADAS開発の広がりが、その年収をさらに押し上げている。一方でオワコンではないか、意外ときついという声も根強く、将来性を疑う人は少なくない。
この記事では、組み込みエンジニアの年収相場からオワコン説の真相、自動運転が示す将来性、未経験からの転職方法までを解説する。
自動運転・モビリティ業界に強い自動運転ならではの視点で、将来性や需要の伸びしろを整理した。
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記事の目次
組み込みエンジニアの年収相場は?自動運転分野が牽引
組み込みエンジニアの年収は、他のIT職種と比べても高水準だ。自動運転関連の開発案件は、その傾向をさらに強めている。
組み込みエンジニア全体の平均年収
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、組み込み・IoT領域のシステムエンジニアの平均年収は557.6万円だ。IT職種全体の中でも上位に位置する。
年収は経験年数や役割で大きく変わる。未経験・若手層は400万円台からのスタートも珍しくない。設計リーダーや技術責任者クラスでは、800万円を超える案件も存在する。
自動運転・ADAS領域は年収が高い傾向
自動運転・ADAS開発は、安全性要件が特に厳しい分野だ。リアルタイムOSや車載通信規格など、専門性の高いスキルが求められる。
人材紹介大手doda(パーソルキャリア)の調査では、2022年度から2023年度にかけての職種別「決定年収上昇幅ランキング」で、組み込みエンジニアが1位になった。IoTの拡大や自動車産業の進化が、背景にあるとされる。そして今後はさらに上昇することが予測される。
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年収を左右する要因(スキル・経験・業界)
組み込みエンジニアの年収は、いくつかの要因で変動する。
保有スキル(C/C++、リアルタイムOS、車載通信プロトコル等)、経験年数とプロジェクトでの役割、所属する業界(自動車・家電・産業機械等)、雇用形態(正社員・フリーランス)。これらが複合的に影響する。
自動運転関連プロジェクトは、いずれの面でも単価が高くなりやすい。需要に対して供給が追いついていない領域だからだ。当然、将来的な年収アップも期待できる。
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組み込みエンジニアがオワコンと言われている理由
組み込みエンジニアはオワコンなのではないかという声が目に入ることがある。何が根拠になっているのか、整理する。
オワコン説の背景
オワコン説の背景には、いくつかの懸念がある。
習得すべき技術範囲が広く学習負荷が高いこと、ハードウェアとソフトウェア双方の知識が必要なこと、量産フェーズの一部工程が定型作業に近いこと。これらは事実の一面ではある。
ただし、業界全体の需要縮小を意味するわけではない。
実態は逆行、自動運転・EV化で需要拡大
経済産業省の「IT人材需給に関する調査」では、2030年にIT人材が最大79万人不足すると試算されている。特にAI・ビッグデータ等の先端分野は不足が深刻だ。
自動運転・ADAS・SDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)化は、まさにこの先端領域にあたる。組み込みエンジニアの活躍の場は、縮小どころかむしろ広がっている。
オワコンという言葉だけで判断するのは早計だ。分野を見極めれば、需要は十分にある。
組み込みエンジニアの将来性は?自動運転が示す成長ポテンシャル
組み込みエンジニアの将来性は、自動運転業界の動きを見ると分かりやすい。国を挙げた開発投資が、需要を後押ししている。
自動運転レベル4化で高まる人材需要
経済産業省と国土交通省は、自動運転レベル4等の社会実装を進める「RoAD to the L4」プロジェクトを推進している。
無人自動運転サービスの拡大に加え、人材の確保・育成も重点テーマの一つに掲げられている。
自動運転車の実用化が進むほど、車載ソフトウェアを支える組み込みエンジニアの需要は高まる。
SDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)時代の到来
経済産業省と国土交通省が策定した「モビリティDX戦略」は、SDVを自動車の中核テーマに据えている。クラウド通信により車両機能を継続的にアップデートできる、次世代の自動車だ。
従来はハードウェアで固定されていた機能が、ソフトウェアで決まる時代になる。組み込みエンジニアの役割は、これまで以上に重くなる。
EV化・電動化で広がる活躍領域
電動化が進むほど、車両の制御はソフトウェア中心になる。バッテリー管理や モーター制御、車両間通信など、対象領域は自動車以外にも広がりつつある。
家電・産業ロボット・医療機器など、組み込み技術が求められる分野は多い。自動運転で培ったスキルは、他分野への応用も効きやすい。
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組み込みエンジニアがきついと言われている理由
将来性がある一方、現場の負荷を指摘する声もある。実態を確認しておこう。
納期・品質要求の厳しさ
組み込み開発は、量産後の修正が難しい。特に自動運転関連は安全性の要求水準が高く、テスト工程も長くなりやすい。
納期直前の仕様変更や、複数チームとの調整に追われる場面も少なくない。
ハード・ソフト両面の専門知識が必要
組み込みエンジニアは、回路や半導体などハードウェアの知識と、プログラミングなどソフトウェアの知識の両方が求められる。
学習範囲が広く、独学だけでは限界を感じる人もいる。ただそれは裏を返せば、供給が少なく、年収(給料)も高くなることを意味する。
もし未経験からの組み込みエンジニアへ転職したいなら、テクノブレーンで未経験でも参加できる、もしくはこれまでの自分の業種と近いものを探すのが一番確実だろう。
それでも自動車・自動運転領域を選ぶ価値
負荷の高さは、そのまま市場価値の高さにもつながる。前述の通り、年収上昇幅ランキングで組み込みエンジニアが1位になった実績もある。
きつい仕事・スキルが必要な仕事は、「高い対価を支払う必要がある」ということでもある。
ただ、きつさを理由に避けてしまうより、負荷に見合うリターンがある分野かどうかで判断したい。
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組み込みエンジニアに向いている人・向いていない人
自分に合う職種かどうかは、事前に確認しておきたい。組み込みエンジニアは、ソフトウェアだけでなくハードウェアの知識も求められやすく、製品の安全性や安定稼働まで意識して開発する仕事だ。
自動運転やADAS、IoT、ロボティクスなどの分野では、組み込み開発の重要性は今後も高い。特に、AIやセンサー、通信技術と組み合わせた開発が増えているため、将来的に年収を上げたい人は、今のうちに関連スキルを身につけておくことで他のエンジニアとの差を作りやすい。
向いている人の特徴
地道な検証作業を苦にしない人、ハードとソフトの両方に興味がある人、安全性や品質にこだわりを持てる人は、組み込み開発と相性が良い。
組み込みシステムは、少しの不具合が製品全体の動作や安全性に影響することもある。そのため、細かい原因を一つずつ切り分け、再現確認やテストを重ねる作業を丁寧に続けられる人ほど向いている。
また、
- C・C++
- マイコン
- Linux
- 通信規格
- センサー制御
- リアルタイムOS
など周辺知識にも興味を持てる人はとくに強い。
自動運転分野を目指すなら、上記の知識を学んでおくと、担当できる領域を広げやすい。
将来的に年収を上げたい方は、今のうちにAI・自動運転・センサー・通信などの周辺スキルを身につけておくことで、他の組み込みエンジニアとの差をつけやすい。
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向いていない人の特徴
流行の技術だけを追いたい人や、単独作業より完全に定型的な業務を好む人には、負荷が大きく感じられやすい。
組み込み開発では、新しい技術だけでなく、既存製品の仕様確認や不具合解析、長時間の検証作業など、地道な業務も多い。結果がすぐに見えにくい作業もあるため、スピード感だけを求める人には合わない場合がある。
Web開発のように自由度の高い環境だけを求める人は、窮屈に感じることもある。ただ、自動運転分野は技術トレンドの変化が速く、AI、画像認識など最新技術に触れられる環境でもある。
そのため、新しい技術に興味はあるが、製品として確実に動かすところまで関わりたいという人には、むしろ組み込みエンジニアは向いている職種といえる。
組み込みエンジニアとして年収を上げるなら転職・フリーランスも選択肢
組み込みエンジニアとして年収を上げたい場合、より単価の高い案件へ移る、将来性の高い業界へ転職するといった選択肢もある。
特に、自動運転や電動化、半導体、制御開発などの経験がある人は、専門性を評価してもらえる環境へ移ることで待遇が変わる可能性がある。
フリーランス案件やエンジニア専門の転職サービスを活用し、自分のスキルが市場でどの程度評価されるのか確認してみるのも一つの方法だ。
フリーランスエンジニア向けの案件紹介「エンベスト」

エンベストは、BREXA Techグループが運営するフリーランスエンジニア向けの案件紹介サービスだ。IT系だけでなく、機械設計や電気・電子回路設計、制御設計など機電・組み込み分野の案件も扱う点が特徴だ。
案件の7割以上がエンドユーザーとの直接契約で、中間マージンを抑えた単価設定になっている。利用者の平均年収は840万円(2025年実績)としている。
専任のキャリアコンサルタントが、スキルシートの添削から参画後のフォローまで伴走する。登録から参画まで最短7日で進められる。
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エンジニア専門転職エージェント「テクノブレーン」

テクノブレーンは、1992年創業のエンジニア専門転職エージェントだ。企業側の依頼を受けて人材を探す、スカウト型の仕組みを採用している。
対応業界は、自動車やハードウェア、半導体、電機・電子など幅広い。将来性の高い自動運転や電動化といった最新技術分野の求人も扱っている。
5,000社以上との取引実績があり、入社後の定着率は95%以上としている。キャリアプランの提案から退職交渉、入社後フォローまで一貫してサポートする。
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未経験から自動運転分野の組み込みエンジニアを目指す方法
未経験からでも、組み込み・自動運転分野への道は開かれている。ただ、独学だけで案件を探すより、専門エージェントを使う方が効率的だ。非公開求人や、経験に応じた案件紹介を受けられる。
まずは無料登録から始める。経歴やスキル、希望条件を伝えておくと、その後の提案がスムーズになる。
専任のコンサルタントと面談し、市場価値や適性を確認する。自動運転・モビリティ領域の案件も含め、条件に合う候補を紹介してもらえる。
組み込みエンジニアが年収を上げる方法
今の職場に残る場合も、転職する場合も、年収アップの考え方は共通している。
自動運転関連スキルを磨く
車載通信規格やAUTOSAR、機能安全規格(ISO 26262等)など、自動運転分野で評価されやすいスキルは複数ある。
習得したスキルを、案件応募時に具体的な実績として説明できるようにしておきたい。
転職・フリーランス双方の選択肢を比較する
正社員転職とフリーランス、どちらが年収面で有利かは経験値や生活スタイルによって異なる。両方の選択肢を一度比較してから決めるのが現実的だ。
まずは自分の市場価値を確認したい人はエンベストの無料登録、じっくりキャリアを相談したい人はテクノブレーンのキャリア相談から始めてみてほしい。
組み込みエンジニアに関するよくある質問
組み込みエンジニアの初任給はどのくらいか
企業や地域によって差はあるが、大卒未経験の初任給は月20万円台前半が目安になる。年収では300万円台後半からのスタートが多い。
組み込みエンジニアはやめとけと言われるのはなぜか
学習範囲の広さや納期の厳しさが、主な理由として挙げられる。ただし需要自体は自動運転・IoTの拡大で伸びており、待遇面ではむしろ有利な傾向にある。
未経験からでも組み込みエンジニアになれるか
可能だ。C言語などの基礎学習に加え、転職・フリーランスエージェントを活用することで、実務未経験からでも案件参画の道は開ける。
組み込みエンジニアとWeb系エンジニアはどちらが将来性があるか
どちらも需要はあるが、性質が異なる。組み込みは自動車・IoT・産業機械など物理的な製品と結びつくため、代替されにくい強みがある。
自動運転分野の組み込みエンジニアに必要な資格はあるか
必須の資格はないが、組み込みソフトウェア技術者試験や機能安全規格に関する知識は、選考や案件獲得で評価されやすい。
まとめ|組み込みエンジニアは将来性があり、スキル次第で年収アップも狙える
組み込みエンジニアは、自動運転やADASの普及により、今後も一定の需要が見込まれている。
オワコン、きついと言われる背景には、学習範囲の広さや検証作業の多さ、納期や品質に対する責任の重さがある。
ただし、これは需要がないという意味ではない。むしろ、ハードとソフトの両方を理解できる人材は限られており、専門性を高めるほど市場価値を上げやすく、将来性も高い。
年収を高めたい場合は、C・C++だけでなく、Linux、RTOS、CAN、AUTOSAR、センサー制御、AI、画像認識、ROS、機能安全など周辺領域まで学んでおきたい。
将来的に年収を上げたい人は、今のうちに自動運転やAIなど成長分野のスキルを身につけておくことで、他の組み込みエンジニアとの差をつけやすい。
自動車業界は未経験のエンジニアも、まずは組み込み開発の仕組みを学び、自分がどの分野で専門性を伸ばしたいのかを考えるところから始めるとよい。
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