経産省&国交省による「RoAD to the L4」始動!自動運転レベル4サービスの実現・普及へ

4つのテーマで「目標・KPI」を設定



経済産業省は2021年6月13日までに、新事業「自動運転レベル4等先進モビリティサービス研究開発・社会実装プロジェクト」(RoAD to the L4)を国土交通省と連携して立ち上げることを発表した。


自動運転レベル4(※国の呼称で言うところの「自動運転車 ※限定領域」)でのサービス実現と普及に向け、「研究開発」「実証実験」「社会実装」の3領域に横断的に取り組む。

■4つのテーマそれぞれに「目標・KPI」を設定

この「RoAD to the L4」では、「無人自動運転サービスの実現及び普及」「IoTやAIを活用した 新しいモビリティサービス(MaaS)の普及」「人材の確保・育成」「社会受容性の醸成」の4つをテーマに、目標・KPIが設定されている。具体的には、以下の通りだ。

  • ①無人自動運転サービスの実現及び普及
    〜2022年度目途に限定エリア・車両での遠隔監視のみ(レベル4)での自動運転サービスを実現
    〜2025年度までに多様なエリア、多様な車両に拡大し、40カ所以上に展開
  • ②IoTやAIを活用した 新しいモビリティサービス(MaaS)の普及
    〜地域の社会課題の解決や地域活性化に向けて、全国各地で、IoTやAIを活用した新しいモビリティサービスを社会実装
  • ③人材の確保・育成
    〜ハードやソフトといった技術者、地域課題と技術をマッチングする者など、多岐にわたる分野の人材を確保
  • ④社会受容性の醸成
    〜ユーザー視点の分かりやすい情報発信やリアルな体験機会の提供、民事上の責任の整理を通じて自動運転等への正確な理解・関心等を高め、行動変容を促す
■テーマ別の実施内容は?

このほか、それぞれのテーマにおいて実施することも設定されている。

例えば②の「IoTやAIを活用した新しいモビリティサービス(MaaS)の普及」では、「社会課題の解決と全国への横展開のモデルとなる先進的な実証を通じて、個々の特性に応じた導入可能性やサービス像を見える化する」などと説明している。


③の「先進モビリティサービスに係る人材の確保・育成」では、「先進モビリティサービス分野で必要とされる人材像、人材不足の実態、人材育成方法等を調査し、提言する」などとされている。

具体的な内容は経済産業省の以下のページからも確認できる。

▼「自動運転レベル4等先進モビリティサービス研究開発・社会実装プロジェクト(RoAD to the L4)」について
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/automobile/Automated-driving/RoADtotheL4.html

■新プロジェクトの動向に注目

ちなみに①と②のテーマではすでに委託先の公募などが始まっており、上記のページから詳しい内容を閲覧することが可能だ。新たに始動した「RoAD to the L4」の取り組みに、引き続き注目していきたい。


記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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