
フェーズ1のローンチとともに、ついに実証が始まったToyota Woven City。トヨタグループをはじめ、異業種からさまざまな企業が参画し、未来に向けた取り組みを行っている。
トヨタイムズによるテレビCMも完成したようだ。トヨタイムズのYouTubeアカウントに「【ウーブン・シティ ローンチ篇】TVCM 30秒」がアップされた。その動画には、おなじみとなったe-Paletteをはじめ、自動配送ロボットや自動搬送ロボットなどが走行する様子も収められている。
これまで、自動配送ロボットに関するトヨタグループの取り組みはあまり表に出てこなかったが、無人デリバリー市場を見据えしっかりと開発を進めていたようだ。
Woven Cityにおける最新動向に迫る。
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■Woven Cityにおけるモビリティ実証
テレビCM動画に気になるモビリティが二つ登場
ウーブン・シティ ローンチ篇のCM動画には、トヨタやウーブン・バイ・トヨタの社員らの言葉「みんなで未来の便利をつくる街」「この街では失敗が許される」「カケザンによって新しい発明を生んでいきたい」「見ている未来が一緒の人たちとやりたい」とともに、Woven Cityにおける日常の風景が映し出されている。
これまでのWoven City関連の宣伝素材はCGによるイメージが多かったが、オープンとともに完全に実写に移り変わったようだ。動画には、シティ内を走行するパーソナルモビリティや店舗型e-Paletteのほか、気になるモビリティが二つ登場している。
自動配送ロボット「cocomo(ココモ)」と自動搬送ロボット「Guide Mobi(ガイド・モビ)」だ。cocomoはトヨタ自動車東日本が開発を進めているロボットで、Guide Mobiはシェアカーの自動搬送サービス実証用にトヨタが開発したロボットだ。
自動配送ロボット「cocomo」
動画には、インスタントラーメンやペットボトルが入った買い物かごがcocomoの車体にすっぽりと収まっている様子が一瞬映っている。フードデリバリー実証だろうか。
自動配送ロボットは、ROBO-HI(旧称ZMP)やパナソニック、ティアフォーなど各企業が参戦して開発・実用化面でしのぎを削っているが、トヨタの名前が出ることはほぼなかった。
しかし、トヨタグループでもしっかりと開発を進めていたのだ。トヨタ自動車東日本は2022年にcocomoの開発に着手し、2023年から各地で実証を行っている。
▼静岡県裾野市で自律走行ロボットcocomo(ココモ)公道実証実験|トヨタ自動車東日本株式会社
https://www.toyota-ej.co.jp/news/detail.php?id=0nfm5vdex
同社は2020年に「東北モビリティ・プロジェクト」を立ち上げ、宮城県と移動課題解決に向けた検討を開始した。その中で、震災の被害が大きく居住地の高台移転に伴う移動課題が顕著だった気仙沼市・南三陸町・女川町を活動拠点に、2022年3月に3市町、宮城県、住民代表と連携して「東北モビリティ・コンソーシアム」を設立した。
2023年度には、気仙沼市で既存交通路線の再編やデマンド交通の導入、南三陸町で予約制デマンドバスなどの交通再編、女川町でモビリティ・マネジメントや先進モビリティ活用検討を計画し、女川町でcocomoを活用したロボット走行会を実施した。フードなどを積み込み、指定されたポイントに自律走行する実証や、人を感知して追従走行する実証などが行われたようだ。
2024年度には、愛知県みよし市とトヨタとともに、市内のトヨタホーム分譲地へ続く遊歩道でcocomoを走行させる実証を行った。
2025年度には、静岡県裾野市で片道約900メートルの歩道を走行する実証を3カ月間に渡り実施したという。同社の富士裾野テクニカルセンターと、隣接するWoven City周辺を走行するルートだ。

いずれの取り組みも自治体のサイトやトヨタの公式サイトには載っておらず、トヨタ自動車東日本によるニュースリリースと一部メディアの報道に留まっている。このため、表立たずマイナーな取り組みとなってしまったものと思われる。トヨタ自動車東日本としても、現時点で特にPRする気はないのだろう。
ともかく、トヨタ自動車東日本は3年前には自動配送ロボットの開発を本格化させていたのだ。Woven Cityローンチ直前に裾野市で取り組み始めたのも、間違いなくWoven Cityでの実証を意識したものだろう。
Woven Cityでは、テレビ愛知の取材に対し担当者は「どういったものを運べば喜んでもらえるか、Woven Cityの住人の皆さんにロボットを見てもらってアドバイスをいただきながら開発を進めていきたい」と話している。
デンソーやトヨタも自動搬送ロボットなどを開発
トヨタグループでは、デンソーも自動搬送ロボットをベースに開発を進めているようだ。自動車部品を活用したタフでかしこい駆動モジュール――をキーワードに、電動パワーステアリングモーター・コントロール・ユニット(EPS-MCU)」の技術を使用してロボットの足回りをスペックアップするなど、改良を重ねているようだ。
トヨタは、人共存型自律搬送ロボット「Potaro」と多台数統括システムによるリーンな病院内物流の実現に取り組んでいる。
トヨタ記念病院では、TPS視点から院内物流を見直し、ニーズが高い4種の物品を自律移動技術や多台数統括システムによってロボット搬送に置き換えたという。24台のロボットを運用しており、搬送回数は一日170回、搬送成功率は平均98%で、累計搬送回数10万回、搬送距離1万キロを超えた。導入効果として、人件費換算で年間2500万円に相当するとしている。
あらかじめ設定した建物内の中継エリア(Waypoint)をたどることで搬送タスクを実行し、中継エリア間の自律移動は、各種センサーによるオドメトリと2D LiDARを用いたマップマッチングをベースにした自己位置推定技術を採用しているという。
屋外には対応していないものと思われるが、オフィスビルや商業ビル内などでも応用・活躍できるソリューションとなりそうだ。
Woven Cityでは地下物流網を実証予定
Woven Cityでは、地下道を活用した物流実証も計画されている。Woven Cityは街全体に地下があり、そのすべてが地上とつながっているという。
詳細は不明だが、物流専用の地下道を設けており、地下の広大な物流センターで宅配物などを受け入れ、各建物へ運搬する。各家庭への宅配にはロボットも活用される予定だ。
また、ウーブン・バイ・トヨタは、モノの移動を簡単にする配送プラットフォームを活用し、将来はクリーニングやストレージサービスなど生活を支えるサービス実証を行う予定としている。
どこまで先を見据えているかは不明だが、ウーブン・バイ・トヨタは一般社団法人ロボットデリバリー協会に参画している。
同協会は、自動配送ロボットを活用した配送サービス普及を目指し、業界における自主的な安全基準の制定や認証の仕組みづくりなどに取り組んでいる。2022年1月設立で、設立時のメンバーは川崎重工業、ZMP(現ROBO-HI)、TIS、ティアフォー、日本郵便、パナソニック、本田技研工業、楽天グループの8社だ。
2022年4月に、ウーブン・バイ・トヨタの前身であるウーブン・アルファが正会員として入会している。ウーブンサイドからのリリースはないため具体的な活動や目的などは不明だが、公道を走行する自動配送ロボットを意識していることは間違いない。
また、トヨタではなくウーブン・バイ・トヨタが参画している点も興味深い。Woven Cityでの取り組みを前提に参画したのか、その後の社会実装まで見据えた上での参画なのか、開発プレイヤーが数多いるトヨタグループの中で、ウーブン・バイ・トヨタが主導権を握るのか……など、いろいろと想像が膨らむ。
Woven Cityでの実証を機に表に出る機会も増えると思われるが、トヨタグループとしては依然として自動配送ロボットに関するアナウンスが乏しい。どのような戦略で開発・実用化を進めていくのか、要注目だ。
【参考】関連記事「トヨタWoven City、自動運転ロボが「全建物直結の地下」から直行配送」も参照。
■自動配送ロボットの開発動向
法改正から2年半、思いのほか実用化は広がらず?
ロボットデリバリー協会には2025年11月現在、正会員23社、賛助会員7社が名を連ねている。ロボット開発事業者は、ウーブン・バイ・トヨタ、川崎重工業、スズキ、ティアフォー、パナソニックホールディングス、パーソルクロステクノロジー、本田技研工業、Le DESIGN、ROBO-HI、LOMBYなどが該当する。
周辺ソリューション開発や輸送サービスの受け皿関連では、NTTドコモビジネス、ゼンリン、ソフトバンク、TIS、東京海上日動火災保険、バディネット、三菱電機、楽天グループ、Uber eats Japan、手原産業倉庫、出前館、日本郵便、ひとまいるだ。
公道走行する自動配送ロボットは、2023年4月施行の改正道路交通法で「遠隔操作型小型車」が定義され、一定要件を満たすロボットは届出制で公道走行が可能になった。ROBO-HIやパナソニックが先行する形でサービス実証を積み重ねてきた。
現在、どのエリアでどの企業が継続サービスを実施しているか非常にわかりづらいが、楽天グループは2024年11月から、東京都中央区晴海全域、月島と勝どきの一部でサービスを提供しているようだ。
米Cartken製のロボットを三菱電機株のグループ企業メルコモビリティーソリューションズが調整したものと、米Avride製ロボットを使用している。
法改正から2年半が経過したが、思いのほか普及していない印象だ。歩道走行は細かい段差などが多く、歩行者などにも細心の注意を払わなければならない。ある程度広くしっかりと整備された歩道でなければ円滑に運行しづらい点が挙げられる。
また、現時点では需要と結びついていない印象も強い。潜在需要は大きいはずだが、ビジネスの観点から見ればまだ採算をとれるレベルに達しておらず、サービス実証の形に留まるものが多いものと思われる。
どの段階に達すればサービス効率が高まり、事業者や利用者の利便性が高まっていくのかが大きなポイントになりそうだ。
【参考】関連記事「自律走行ロボットの種類解説 機能面や車両タイプから分類」も参照。
■Guide Mobiの概要
自動運転技術で自動車を誘導?
Cocomoとともに気になるのが、自動搬送ロボット「Guide Mobi(ガイド・モビ)」だ。自動搬送と言っても、ロボットに直接モノを乗せて運ぶわけではなく、自動車を「先導」「誘導」するロボットのようだ。
少し大きめのパーソナルモビリティほどのサイズ感で、その中に自動運転に必要な機能をすべて搭載しているという。後方車両に指令を出し、その車両を思い通りに動かすことができる。
住民がスマートフォンでシェアカーを呼び出す際、クルマを自宅まで届ける実証などを想定しているという。この方式であれば、車両そのものは自動運転車でなくとも自宅まで呼び出したり、利用後に自宅で乗り捨てたりすることも可能になる。
先導・誘導する形式であれば、おそらく車両には通信システムと命令を受ける制御装置、アダプティブ・クルーズ・コントロールなどのADAS機能が備わっていれば利用できるものと思われる。
類似したモビリティとしては、仏スタンレーロボティクスが開発する巨大パーキング向け自動搬送ロボット「Stan」が浮かぶ。クルマ専用のスマートな自動運転フォークリフトのようなイメージで、駐車場の「バース」と呼ばれる場所に置かれたクルマをStanが持ち上げ、自動で駐車区画に停める。アプリで出庫依頼があれば、バースまでそのクルマを運んでくる。
現状、Guide Mobi、Stanとも公道走行は難しいが、進化を遂げることでその汎用性は一気に高まる。Guide Mobiも、駐車場や私有地内だけでなく、公道走行を視野に収めているはずだ。Woven Cityでどのような成果を上げるか、こちらも要注目だ。
【参考】関連記事「広い駐車場の「わずらわしさ」を自動運転で解決!三菱重工の挑戦」も参照。
■【まとめ】グループ各社のモビリティが続々Woven Cityに姿を現す?
Woven Cityにおけるcocomoの実証は、Woven City外で可能な単純なデリバリー実証に終始すると意味がない。新たなアイデアのもと、デリバリー以外の新サービスが飛び出すことに期待したい。
今後、トヨタグループ各社が水面下で開発を進めていたモビリティやアイデアが続々と形を成し、Woven Cityでお披露目される可能性が考えられる。Woven Cityの動向に引き続き注目したい。
【参考】関連記事としては「トヨタの自動運転技術、すでに「テスラ超え」か ”実はレベル高い”との声多数」も参照。











