国内最大手のタクシー配車アプリが「GO(ゴー)」だ。この記事では、GOをまだ利用したことがない人向けに利用方法について詳しく説明する。
各種調査によると、ダウンロード数や利用者数、利用率でDiDiやUber Taxiを抜き、トップに君臨している。現在は全国46都道府県でサービスを展開している。
GO
クーポン情報やキャンペーン情報もまとめたので、ぜひ参考にしていただきたい。
記事の目次
■そもそも「GO」ってどんなアプリ?
GOは「移動で人を幸せに。」をミッションとするGO社が提供するタクシー配車アプリだ。
公式サイトではGOについて、「約10万台のネットワークを有するGO株式会社が、2020年9月よりスタートしたNo.1タクシーアプリです。タクシー車両とリアルタイムな位置情報連携と高度な配車ロジックで『早く乗れる』体験を提供しています。ユーザー向けアプリの他に、乗務員向け支援ソリューションも提供しています。」と説明している。
GOの成り立ちについても触れておく。2020年2月に、日本交通ホールディングスとDeNAがタクシー配車アプリなどに関する事業を統合する計画を発表した。日本交通の子会社であるJapanTaxiが運営するアプリ「JapanTaxi」とDeNAのアプリ「MOV」を統合するという内容であった。
2020年4月からは、日本交通とDeNA出資のもとJapanTaxiをMobility Technologiesに改称し、モビリティ関連事業の強化を行っている。同年9月には、両アプリの統合を見据えた新たなアプリ「GO」をリリースした。その後2023年4月に商号も「GO」に変更した。
展開エリアは2024年10月時点で全国46都道府県となっている。2024年9月に鳥取県も追加され、もし島根県でもサービスが提供されると、全国制覇することになる。
対象地域 | 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 |
キャッシュレス決済 | ◯ |
総合オススメ度 | ★★★★★ |
【参考】関連記事としては「GOタクシー、ついに「あと2県」で全国制覇!残すは島根と鳥取」も参照。
■タクシーアプリで国内シェア1位
data.aiによるタクシー配車関連アプリにおける、日本国内ダウンロード数の調査(2020年10月〜2023年9月)では、GOが1位となった。またGOによると2024年7月のGOを利用した乗車数は、月間1,000万回の最高記録を突破したという。
また、MM総研が2023年8月に発表したタクシー配車アプリに関する利用実態調査によると、東京都・大阪府・愛知県におけるタクシー配車アプリの利用率はGOが東京都61%、愛知県51%、大阪府63%と、いずれも過半数を超えている。
2023年11月にはGOの海外携帯電話番号登録の対応が完了し、インバウンド利用が可能になった。GO社によると、それにより海外ユーザーからのアプリダウンロードが増加しており、会員登録数が10%以上増加したという。特にアメリカのダウンロード・利用が圧倒的に多く、訪日アメリカ人のタクシー利用人数の3分の1相当がGOを利用しているという状況のようだ。
■GO利用の手順について
実際にどうやってGOを利用するかについて説明する。
GOは現在、全国45都道府県でサービスを展開している。利用可能な都道府県の中でも、対応エリアが設定されており、その都道府県全域をカバーしているわけではないということは覚えておこう。
まずはアプリをダウンロード
利用の際は、最初にアプリをダウンロードする必要がある。アプリの機能としては、3つが挙げられている。「タクシーの配車(今すぐ呼ぶ/事前確定運賃/AI予約/複数台)」、「お支払い手段の事前登録による配車時及び車載タブレットでのGO Pay」、「電子領収書発行※一部機能は一部地域での提供」だ。
GO
【参考】関連記事としては「タクシーアプリGOのダウンロード・インストール方法は?」も参照。
位置情報の設定や必要情報を入力
アプリをダウンロードすると、「はじめてGOを利用」と出てくるので、位置情報の設定や携帯電話番号での認証を行い、氏名や性別、生年月日といったユーザー情報を入力し、登録する。その後、GO Payの設定画面が出てくるが、これは後で登録することもできる。登録する場合は、クレジットカード・d払い・PayPayの3つから選択する。
なおGO Payとは、GOアプリからの配車による乗車料金の支払いと、アプリ配車ではない流しのタクシーでの乗車料金の支払いで利用できる方法だ。このサービスでは、降車時の車内での支払いとレシートの受け取りが不要になる。
支払いについては、車内決済を選択するとタクシー車内で現金払いもできる。そのほか、各タクシー会社所定の方法(クレジットカード、チケットなど)を利用することも可能だ。
通知の設定とマイクの利用を許可
支払い設定の画面の次に、通知の設定とマイクの利用を許可し、登録は完了だ。
■実際に配車する方法は?
タクシーを配車する際は、アプリを開くと「どこからどこへ行きますか?」とトップ画面に出てくる。位置情報の住所がデフォルトの乗車地になるが、変更も可能だ。行き先は、住所や建物などの名前を入力して検索するか、地図で指定する。
行き先が表示されたら「ここに行く」をタップする。そうすると、あと何分で乗車できるか、メーター運賃の目安などが表示される。最初にGO Payを設定しなかった場合は車内決済になっているが、この時点で登録することもできる。またタクシーは、同時に複数車両を呼ぶということもできるため、多い人数での移動の際に便利だ。
内容を確認後、「タクシーを呼ぶ」でリクエストの操作は完了だ。
迎えに来るタクシー車両が確定すると、ナンバーなどが通知される。そのタクシーが今どこを走っているか、あとどのくらいで乗車地に到着するかなどもアプリで確認できる。タクシーの到着後は通常のタクシーと同様、乗り込んで目的地へ向かうという流れだ。降車後は、アプリで領収書の発行ができる。
なおGOアプリでのタクシー利用には、運賃のほか迎車料金も発生する。各タクシー会社により異なるが、一部、迎車料金がかからないタクシー会社もある。また、エリアにより迎車料金とは別にアプリ手配料がかかる場合もある。迎車料金とアプリ手配料については、アプリで配車する際に、料金詳細「迎車料金とアプリ手数料について」で各タクシー会社の規定料金をあらかじめ確認できる。
また、流しのタクシーでGOのラッピングがされている車両の場合、車内の端末からQRコードを読み取り、GO Payで支払いをすることができる。
■先の乗車予約も可能
GOには、AI(人工知能)を用いて従来の予約を進化させた「AI予約」というサービスがある。
これまでは人力による予約管理のため、受けられる枠に限りがあった。しかしAIによるリアルタイム需給予測を用いることで、従来の10倍以上の依頼に対応することが可能になったという。このサービスにより、最短15分後から7日後までの希望日時を指定し、希望の時間にタクシーを手配することができる。
今すぐではなくあと1時間後にタクシーを呼びたい、週末に利用したいがタクシーが捕まるか心配なので確保しておきたい、などの場合に便利な仕組みだ。
なおこのサービスは、支払い方法でGO Payを選択したときのみ利用可能で、車内での決済は不可となっている。また、通常の運賃や迎車料金に加え、手配料金が加算される。手配料金はエリアや時間帯によって異なる。
また、混雑時間帯でタクシーが見つからない場合、空車車両が見つかり次第に自動手配する「優先パス」というサービスもある。これは一部エリアのみで利用可能で、支払いはGO Payのみとなっている。なお30分以上車両が見つからない場合は、自動キャンセルになる。
■お得に利用する方法はあるの?
GOアプリをダウンロードし新規登録した場合、自動で500円分のクーポンがプレゼントされる。GO Payで支払いの際に利用可能だ。
また現在、初めてGOアプリを登録し、対象エリアで乗車した場合に限り、3カ月連続で乗車するたびに500円クーポンをプレゼントするという「GOする!キャンペーン」を実施中だ。付与されるクーポンは月間3枚までとなっている。車内決済や流しでのGO Pay利用には使えないため、注意が必要だ。
そのほか、「友達紹介クーポン」もある。GOをまだ利用していない友達にGOを紹介すると友達に2,000円分のクーポンがプレゼントされる。さらにその友達が乗車すると、紹介した人にも2,000円分のクーポンがプレゼントされる。
アプリのメニュー画面で「友達紹介【2,000円分】」をタップすると、友達紹介コードが表示される。それを「友達に送る」という仕組みになっている。
■法人向けサービス「GO BUSINESS」も展開中
GOでは、タクシーのビジネス利用に特化した法人向け管理サービス「GO BUSINESS」も提供している。タクシー料金の請求書払いや社員のタクシー利用管理など、ビジネスシーンに特化した管理システムで、2024年8月に累計導入社数10,000社を突破した。
このサービスを活用することで、請求書払いに一本化できる。経費精算が不要になり、タクシー経費ならではの細かい申請内容の確認など、煩雑な管理工数を削減することができる。また、乗車データがリアルタイムで確認でき、利用状況と利用金額を部署やプロジェクトなど任意の単位で指定し、いつでも把握することが可能になる。さらにタクシーチケットをオンラインで発行できるというメリットもある。
この利用にあたり、初期費用や月額固定費は発生しない。タクシー料金とサービス利用料からなる、利用実績に応じた料金プランとなっている。
■【まとめ】資金調達とIPOでさらに勢いが増すGO
プライベートでの移動のほか法人利用といった使い方もできるGO。世界的には中国DiDiや米Uberが台頭している中、日本発の配車サービスとして国内ナンバーワンのシェアを誇る。
GO社はシリーズDラウンドにおいて、ゴールドマン・サックスをリードインベスターとし、累計107億円を調達済みだ。さらに、2023年12月にはシリーズDエクステンションラウンドでフリークアウト・ホールディングスから資金調達を行った。
これにより、GOの基盤拡大・機能強化を通じた顧客の利便性向上とタクシー産業の発展に向けた取り組みや、モビリティ産業に関わるさまざまな社会課題の解決に向けた次世代事業への活用を計画している。今後数年以内のIPOも目指しているようだ。GO社の今後の取り組みにも注目だ。
GO
(初稿公開日:2024年1月16日/最終更新日:2024年11月7日)
【参考】関連記事としては「タクシー配車大手GO、IPOへ準備中!ライドシェア解禁、逆に追い風に」も参照。
タクシー配車大手GO、IPOへ準備中!ライドシェア解禁、逆に追い風に | 自動運転ラボ https://t.co/Owe4wAJqw7 @jidountenlab
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) December 25, 2023