トヨタ自動車の2023年3月期の第3四半期決算発表は、2月9日に行われる予定だ。新社長の人事が発表されたあとの初めての決算発表となる。
自動運転ラボとして注目したいのは、自動運転車の発売予定についての言及があるかと、Woven City(ウーブン・シティ)の進捗についての説明があるかだ。すでにトヨタは時代に合わせたビジネスの大変革に取り組んでいるが、その動きをスピードさせるか注目だ。
■自動運転車の発売予定はいつ?
自動運転車に関してはホンダが先行して展開しており、2021年3月に自動運転レベル3(条件付き運転自動化)の技術が搭載された新型「LEGEND(レジェンド)」が発売された。
海外勢では、独ダイムラーが展開する高級車ブランド「メルセデス・ベンツ」の米国で展開中の車両に、「自動運転レベル3」の機能を追加することが、2023年1月初旬に米ラスベガスで開催された技術見本市「CES 2023」で発表された。搭載されるのは自動運転レベル3の有料オプション「DRIVE PILOT」と自動車線変更システム「ALC(Automatic Lane Change)」だ。
そしてダイムラーはすでに米ネバダ州とカリフォルニア州において、自動運転レベル3の走行許可申請を提出済みだ。
こうしたレベル3展開の話題でトヨタの名前が出てくることは今のところないが、水面下で商用化計画を立てていることは十分に考えられ、発表のタイミングを図っているようにも感じる。もし発表されれば、トヨタの株価にも大きな影響を与えそうだ。
【参考】関連記事としては「米国勢、「初の自動運転レベル3」をメルセデスに奪われる展開」も参照。
米国勢、「初の自動運転レベル3」をメルセデスに奪われる展開 https://t.co/VRnhlLPKkZ @jidountenlab #自動運転 #アメリカ
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) January 9, 2023
■Woven Cityの進捗状況はいかに?
静岡県裾野市に建設中の実証都市であるWoven Cityでは、最初に実証実験を始める第1期の建設工事が始まっているようだ。
2022年12月31日のWoven City公式Facebookでは、「2022年もWoven Cityは『幸せの量産』をめざして、着実に歩を進めてきました。最初に実証を開始するPhase1の建設工事も始まり、これを出発点にその後も永遠に『未完成の街』として改善・進化を続けていきます」と、年末の挨拶とあわせて投稿された。
2023年1月13日には「最初に実証を開始するPhase1の建設工事が着々と進んでいます!『幸せの量産』を目指し、日々Woven Cityは前に進んでいきます」という内容が、大規模な骨組みが作られ、クレーン車などが写った工事現場の写真とともに投稿された。建築工事は順調に進んでいると見られるが、具体的にどんな施設が建設されているのかは明かされていない。
決算発表時には、具体的にどのような施設が建設中なのかなど、もっと詳細な言及があるかもしれない。
【参考】関連記事としては「トヨタの実証都市Woven City、「第1期」工事がスタート!」も参照。
トヨタの実証都市Woven City、「第1期」工事がスタート! https://t.co/5vbSqpcbLe @jidountenlab #トヨタ #WovenCity
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) January 25, 2023
■まだまだ秘密が多いトヨタ
世界から注目を集めるものの、まだまだ秘密が多いトヨタ。はたして2月9日の決算発表で、自動運転車の発売やWoven Cityの進捗について語られるのだろうか。注目だ。
【参考】関連記事としては「トヨタと自動運転(2023年最新版)」も参照。