米電気自動車(EV)大手テスラは2022年12月30日、公式Twitter上で有料オプション「FSD」のパッケージ販売が累計で北米において28万5,000台に到達したことを明らかにした。
FSDは「Full Self-Driving」(※日本語では「完全自動運転」)を略したサービス名だが、現在のところは技術は運転支援レベルにとどまる。一方、イーロン・マスク氏はβ版を含むこのFSDの展開を急いでいた。
– Continued to ramp vehicle production at Giga Texas & Giga Berlin, with both building 3k Model Y/week in mid-December
– Reached 500k+ Solar Panel & Solar Roof installations 🏘⚡️
– Enabled anyone in North America who has purchased FSD to request FSD Beta, reaching 285k cars total— Tesla (@Tesla) December 29, 2022
■米ウェブメディアが累計売上を推計
FSDがこれまで28万5,000台販売されたとして、「FSDが搭載可能なテスラ車」に占めるFSDの装着率(販売率)は何%くらいになるのだろうか。この点について、EVに特化したアメリカのウェブメディア「Electrek」が興味深い推計を行っている。
同メディアは、FSDが搭載可能なテスラ車のこれまでの納車台数を150万台と推定し、150万台中28万5,000台にFSDが実施に搭載されているということは、FSDパッケージの取得率は約19%になるはずだ、としている。
また、テスラがFSDでこれまでどれくらいの金額を回収したかについても予想している。FSDの価格は徐々に値上げがされているほか、「買い切り」と「サブスク」が選べるため推測はやや難しいが、同メディアは平均価格を8,000ドルとして推計を行っている。
平均価格を8,000ドルだと28万5,000台が販売された場合の累計額は22億8,000万ドル(約3,000億円)となる。もちろんこの数字は正確なものではないが、おおよそのFSDの事業規模を把握する上では役に立ちそうだ。
■2023年もテスラのニュースは続々?
FSDに関しては、米カリフォルニア州で自動車法が改正されることにより、2023年1月からその名称が使えなくなる可能性が指摘されており、使用禁止になった場合、テスラにどのようなインパクトがあるのか関心が高まっている。
2023年もテスラ、そしてCEO(最高経営責任者)のイーロン・マスク氏に関するニュースは、日々多くのメディアに報じられることになりそうだ。
【参考】関連記事としては「テスラの有料ソフト「完全自動運転(FSD)」、名称禁止に?」も参照。