トヨタが静岡県裾野市で建設中のコネクティッドシティ「Woven City」(ウーブン・シティ)。フェーズ1は早ければ2024年にも開業するとみられており、「世界のトヨタ」がどのような未来の街を日本そして世界に対して提示するのか、期待感が高まっている。
こうした中、トヨタのオウンドメディア「トヨタイムズ」において、香川照之編集長によるWoven Cityの取材記事が新たに公開され、フェーズ2についてや、Woven Cityのデジタルツインについて触れられている。
■カフナーCEO「フェーズ2は設計中」
フェーズ2などについて言及したのは、Woven Planet Holdingsのジェームス・カフナーCEO(最高経営責任者)だ。香川編集長はカフナーCEOに「(Woven Cityを)つくる段階をフェーズで表していましたが、どのくらいまで進んでいるのでしょう」と聞き、カフナーCEOは次のように応じている。
「昨年正式に着工し、順調に進んでいます。今年フェーズ1の建築工事を開始します。フェーズ2は設計中で、より良くするためにフェーズ1からの学びについても確認しながら進めています」(出典:https://toyotatimes.jp/spotlights/chief_editor/079.html)
フェーズ1を建設し、開業の段階を迎えながら、フェーズ1から得た知見をフェーズ2でしっかり活かしたい、という考えのようだ。
■バーチャル・バージョンを作成
カフナーCEOはもう1点、注目すべきことを述べている。Woven Cityの「デジタルツイン」を作成し、Woven Cityのバーチャルバージョンをうまく活用してさまざまなシミュレーションや改善をより便利に行っていくとのことだ。
「並行して「デジタル・ツイン」という街全体のバーチャル・バージョンを作成し、より便利にシミュレーションや改善ができることに大きな期待を寄せています」(出典:https://toyotatimes.jp/spotlights/chief_editor/079.html)
一般論として、デジタルツインは自動運転AI(人工知能)の訓練場としても活用することができる。Woven Cityではトヨタが開発する自動運転シャトル「e-Palette」も走行するとみられているが、e-Paletteの自動運転システムもこのデジタルツイン上で走行実証を行う可能性が高そうだ。
■Woven Cityプロジェクトの進捗や方向性に注目
Woven Cityに関しては、世界からも注目が集まっている。ゼロから先進技術を詰め込んだ街を設計するというプロジェクトの例は、海外でもそう多くない。引き続き、Woven Cityプロジェクトの進捗や方向性に注目しておきたいところだ。
▼「実現したいイノベーションはたくさんある」Woven Cityが目指すもの|トヨタイムズ
https://toyotatimes.jp/spotlights/chief_editor/079.html
【参考】関連記事としては「トヨタWoven City、初期住民は8種類!自動運転を試す実証都市、いつオープン?」も参照。