ドバイでの自動運転タクシーサービスの展開に向け、2022年内にデジタルマップの試験運用が開始されることが2022年2月18日までに明らかになった。使用する車両は、GM傘下の自動運転開発企業Cruiseのオリジナル車両「Origin」だ。
ドバイでは2023年から自動運転タクシーの運行が始まる予定となっている。Cruiseはドバイ道路交通局とすでに契約を結んでおり、契約内容によれば、Cruiseはドバイにおいて自動運転タクシーと配車サービス市場を2029年まで独占的に展開することになりそうだ。
ちなみに自動運転タクシーは、ドバイを訪れる外国人観光客などに利用してもらう予定だという。
■ドバイの移動手段の25%を自動運転に
報道によると、Cruiseの代表団がこのほどドバイを訪れ、インフラ状況や予測される需要などを調査したという。2023年のサービス開始に向け、道路交通局や警察本部、電気・水道局、政府関係者とのキックオフミーティングも開催されたようだ。
道路交通局のチェアマンであるMohammed Al Tayer氏は「2030年までにドバイの移動手段の25%を自動運転による移動に変えるという、ドバイの交通戦略の実現に向けた重要な一歩だ」と述べている。
CruiseにとってドバイはOriginを商用展開する最初のフィールドとなりそうで、2023年のローンチから徐々に台数を増やし、2030年には4,000台にまで規模を拡大する計画だという。
ちなみにOriginには運転席という概念がなく、ハンドルやペダルも配備されていない。広々とした車内には対面式のシートやUSB端子、モニターなどが備えられている。自動運転レベル4以上の機能で走行させる場合には、緊急時にも人による対応を前提としない。
■Cruiseの猛追がすでに始まっている
自動運転タクシーではGoogle系Waymoの存在感が圧倒的だが、Curiseは2022年2月に米サンフランシスコで一般向けの無人タクシーサービスの開始を発表し、巻き返しを図っている印象だ。
2023年からドバイで自動運転タクシーの運行をスタートさせれば、さらにその印象は強まりそうだ。
▼Cruise公式サイト
https://www.getcruise.com/
【参考】関連記事としては「自動運転タクシーを独占的運行!GM Cruise、ドバイで2023年から」も参照。